凝縮相中を伝ぱする衝撃波背後の緩和領域における衝撃波三重点の挙動に関する研究
Project/Area Number |
03238204
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
川橋 正昭 埼玉大学, 工学部, 教授 (70008853)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平原 裕行 埼玉大学, 工学部, 助教授 (20201733)
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Project Period (FY) |
1991
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1991: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | 衝撃波 / マッハ反射 / 凝縮相 / 緩和過程 / 三重点 |
Research Abstract |
本研究では、凝縮成分を含む混合気体の急速断熱膨張により生じる凝縮相中を衝撃波が伝ぱしてくさび面に入射するときの、衝撃波背後に発達する緩和領域と衝撃波反射の三重点との干渉を明らかにすることを目的とした。用いた実験装置は、低圧貯気槽、凝縮成分混合気体を充填した中圧管路、および高圧貯気槽とからなる衝撃波管である。 実験では、凝縮成分気体を水蒸気とし、凝縮液滴数密度および液滴径の影響を調べるため、相対湿度を50および90%とした。平衝膨張圧力比を約0.13としたとき、それぞれの湿度に対する凝縮液滴径の古典凝縮論による見積りでは、0.1μmおよび4.3μmであった。凝縮相中の衝撃波伝ぱ速度およびその背後に発達する緩和領域長さは、圧力および透過光強度変化の計測によって求めた。反射衝撃波の形態は、ナノパルス光源(発光時間70ns)を用いてシャドウグラフ法により観測し、スチルカメラおよびイメ-ジコンバ-タカメラで記録した。実験マッハ数範囲は、Ms≒1.8〜2.6であり、くさび傾斜角は20゚一定とした。 本研究により得られた、凝縮相中の伝ぱ衝撃波背後の緩和領域の反射衝撃波形態におよぼす影響についての成果は、以下のとおりである。一様な凝縮相が維持される時間はおよそ200msであり、それを過ぎると壁からの熱伝達により再蒸発する。伝ぱ衝撃波後方には気体密度の増加とともに凝縮液滴の数密度が一時的に増加する領域を伴う。衝撃波反射の形態は、入射衝撃波の分散および波面の乱れが観測されること、三重点近傍で衝撃波が湾曲していること、マッハ衝撃波がくさび面に対し垂直でないこと、滑り面がくさび面と接する部分で擾乱が発生していることなどの特徴を示す。三重点軌跡は、相対湿度の値によらず凝縮相が生じていない場合と比較して顕著な差は見られないが、反射角の値は凝縮相の状態によって大きく変化する。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)