Project/Area Number |
03238209
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyoto University of Education |
Principal Investigator |
手島 光司 京都教育大学, 教育学部, 教授 (90026104)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大島 敏久 京都教育大学, 教育学部, 助教授 (10093345)
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Project Period (FY) |
1991
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 1991: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | 衝撃波 / 細胞破壊 / フェニルアラニン脱水素酵素 / スフェプラスト / 大腸菌遺伝子組換え体 / 泡の崩壊 / 酵母 / 遺伝子 |
Research Abstract |
昨年度開発した簡単に操作できる衝撃波発生装置を用いて、取扱いが容易な大腸菌などの微生物細胞を対象に衝撃波の影響を定量的に評価する方法について種々検討した。昨年度明らかにした、フェニルアラニン脱水素酵素活性を増強した大腸菌の組換え体(E.coli JM109/pKPDH2)のスフェロプラストを利用すると、衝撃波の細胞破壊を漏出酵素活性の測定から定量的に評価できることを踏まえ、今年度は大腸菌だけでなく、真核細胞の酵母細胞および遺伝子や酵素などの生体機能成分に対しても検討した。また、スフェロプラストに衝撃波を照射する際にはその培養液中に多量の泡の広生が認められるため、細胞破壊に対する泡の影響を調べた。主な結果は以下の通りである。 1)泡の発生が認められるスフェロプラストを用いる系では衝撃波の照射により酵素の細胞からの顕著な漏出があったが、消泡剤を加えた同様な系では衝撃波の照射後酵素の漏出は検出できなかった。同様の試験を、スフェロプラストの代わりに大腸菌細胞(Intact cell)を用いて行なった結果、起泡剤を加えた系では衝撃波による細胞破壊による酵素の顕著な漏出が認められ、衝撃波による大腸菌細胞の破壊に泡が重要な働きを持つことが確かめられた。 2)細胞内小器官を有する真核細胞として酵母(Candida boidinii DSM 70026)を用いて衝撃波の影響を細胞の死滅度から調べた。衝撃波の照射回数の増大とともに、生育するコロニ-数の減少が認められ、衝撃波により酵母細胞内の小器官(ミトコンドリア、核など)の破壊が起こり細胞が死滅することが予想できた。 3)細胞内遺伝子に対する衝撃波の影響を調べるため、Salmonella typhimulium TA1535/pSK1002の菌株を使って、変異原性を調べる方法を試みたが、衝撃波による顕著な影響は見られなかった。
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