X線散乱トポグラフ法による金属人工格子の構造評価に関する研究
Project/Area Number |
03240201
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
本堂 武夫 北海道大学, 工学部, 助教授 (60109494)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
後藤 明 北海道大学, 工学部, 助手 (20205587)
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Project Period (FY) |
1991
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 1991: ¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
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Keywords | 金属人工格子 / 垂直磁気異方性 / X線回折 / X線トポグラフィ / X線構造評価 |
Research Abstract |
本研究の目的は、X線散乱トポグラフ法を用いて、金属人工格子の構造不均一性を評価する方法を確立し、これを実際の金属多層膜の構造評価に応用することであり、以下のような成果を得た。 (1)X線散乱トポグラフ撮影装置の開発:細束X線ビ-ムを金属人工格子表面に斜めに入射し、試料を走査しながら、散乱X線デ-タを自動的に収集する装置ならびにそのデ-タを解析・表示するソフトウェアを開発した。種々の検討の結果、多層構造の積層状態を反映する中角度域の散乱角に位置敏感検出器(PSPC)を設定して測定するのが最適であることを見いたした。また、主ピ-クの強度・半値幅だけではなく、サテライト・ピ-クの位置・強度も同時に測定できるように検出器を設定することが重要であることを見い出した。 (2)Co/PdおよびCo/Au多層膜の構造評価:上記装置を用いて、実際の膜構造の評価を行なった。従来からX線回折による膜構造の評価は行なわれているが、それらは膜面の広い面積にわたる平均構造を調べるものであった。ここで開発した方法では、膜面内の構造不均一を画像として表示するものであり、不均一性を一目で見ることができる。その結果、高周波スパッタリング膜の構造が中央部から周辺部へと連続的に変化する様子が初めて明らかになった。この不均一性は、主として製造方法に依るものであるが、アニ-リングの効果も認められる等、多層膜の作製上重要な知見が得られた。 今後、この方法を用いることによって、垂直磁気異方性の発現が膜構造とどのような関係にあるかを明らかにし、その発現機構の解明に役立てめ予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)