fccーbcc系の金属人工格子の生成とその界面構造
Project/Area Number |
03240224
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
後藤 芳彦 東京理科大学, 基礎工学部, 教授 (90005942)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福田 博 東京理科大学, 基礎工学部, 助教授 (40013742)
|
Project Period (FY) |
1991
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
|
Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1991: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
|
Research Abstract |
今年度はAg/Feの人工格子を作ることを目的とした。先ず,Ag/Feの界面の原子配列を透過電子顕微鏡により調べた。マイカの上にAg(111)面をもつ薄膜を作り,ただちにその上にFeを蒸着した。電子回折の結果は次の通りである。250℃のマイカ上でAgの(111)面をもつ薄膜単結晶が成長した。その上に,250℃ではFeの(110)面をもつ薄膜が繊維構造をもって成長した。繊維構造とは,Feの(110)面の各薄膜結晶粒が互いに面内で回転した方位関係をとった構造である。300℃の温度では,Agの(111)面に対してFeは(110)面がエピタキシャル成長を起こし,単結晶として成長した。その方位関係はAg(111)〓Fe(110),Ag〔110〕〓Fe〔001〕であり、NishiyamaーWassermann関係であることがわかった。このことは、後藤らによる界面エネルギ-計算とよく一致してる。 このような界面原子配列を理解した上で,現在Ag/Feの人工格子を生成している。手はじめに,真空蒸着法によりガラス基板上におけるAg/Fe人格子を生成している。Ag;5ML,Fe;5MLで50周期の積層膜である。Feは電子ビ-ム法により蒸着し,Agはクヌ-センセルによって蒸着している。目下,生成された人工格子の積層構造をX線によって検出している段階である。 今後,基板にマイカあるいは単結晶を用いて,Agの(111)面とFeの(110)面の人工格子を作り,基板温度に対する人工格子の単結晶の度合い,あるいはエピタキシャル成長の起こる程度を調べ,最終的には単結晶人工格子の製作条件を追求する。また,界面における原子配列をTEM断面像により調べ,質の良い人工格子を生成する予定である。
|
Report
(1 results)
Research Products
(3 results)