Project/Area Number |
03241216
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
福山 恵一 大阪大学, 理学部, 助教授 (80032283)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐伯 和彦 大阪大学, 理学部, 助手 (40201511)
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Project Period (FY) |
1991
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
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Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 1991: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | フェレドキシン / 光合成細菌 / Rhodobacter capsulatus / 窒素固定 / 遺伝子破壊 / 大量発現系の構築 |
Research Abstract |
フェレドキシン(Fd)は鉄と硫黄からなるクラスタ-を持ち、光合成系や窒素固定系において電子伝達の役割を果している。このクラスタ-の機能や性質が、それを取り囲むペプチド構造によっていかに制御されているかを明らかにするため、光合成細菌Rhodofacter capsulatusのFd(FdIとFclII)をとりあげた。本研究では分子遺学的手法でこれらのFdの生理学的意義を明らかにすると同時に、化学的性質を調べるために大量発現系を構築した。 合成オリゴヌクレオチドを用いて、本細菌のゲノムのコスミドライブラリ-をスクリ-ニングすることにより、Fd遺伝子を含む断片を単離し、その塩基配列を決定した。FdI遺伝子(fdxN)の他に、2つのオ-プンリ-ディングフレ-ム(fdxCとURF1)が含まれていた。fdxNおよびFdxC遺伝子にカナマイシン耐性遺伝子を挿入することにより、これらの遺伝子を破壊したミュ-タントを得た。これらのミュ-タントは窒素固定能が著しく低下しているが、アンモニアなどの固定窒素源があると、光照射嫌気的条件下でも、暗所で好気的条件下でも、野生株と同じ生育をする。またfdxNまたはfdxCを持つプラスミドをこれらのミュ-タントに導入すると、窒素固定能が回復した。本実験から、窒素固定能にはfdxNおよびfdxC遺伝子の両方が必要であること、またこの系を用いてミュ-タント蛋白の生理活性を評価できることが示された。 本細菌のFdの性質を化学的に理解するため、本細菌の光化学中心をコ-ドする遺伝子群の持つ強力なプロモ-タ-領域を含むシャトルベクタ-pTSVシリ-ズを開発した。これらにfdxNなどを含むDNA断片をサブクロ-ンし、対応する蛋白を多量に発現することができた。現在種々のミュ-タント蛋白を発現させ、これらの性質を調べている。
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