安定なヘアピン様構造を形成するRNA断片の合成と構造解析
Project/Area Number |
03242202
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
平尾 一郎 東京大学, 工学部, 助手 (50173216)
|
Project Period (FY) |
1991
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
|
Budget Amount *help |
¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,600,000)
Fiscal Year 1991: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,600,000)
|
Keywords | DNA・RNAの安定なヘアピン構造 / in vitroタンパク質合成系 |
Research Abstract |
我々は,すでにGCGAAAGCという配列のDNA断片が異常に安定なヘアピン構造を形成することを発見している。本年度は,この配列のRNA,および一部配列を変えたDNAやRNAの断片を種々合成しそれらの構造を調べた。 まずGCGAAAGC配列のRNA断片は,DNAほどではないが,ある程度安定なヘアピン構造を形成することがわかった。DNAとRNAでのこの安定性の違いを調べるために,ステム部分のGC配列に注目し,この部分の配列を変えて種々の断片を合成した。その結果,ステム部分の配列の違いは,DNAとRNAでそれほど差はなく,すべてDNAの断片の方が安定なヘアピン構造を形成することがわかった。これらは,DNAの場合はB型構造,RNAの場合はA型構造の安定性とそれぞれのヘアピン構造の安定性に相関性があることがわかった。 またGCGAAGCのDNA断片を合成し,その構造を調べた。この配列は,Aが3つあるGCGAAAGCと同程度の高い安定性を示したので,さらにNMRスペクトルを測定した。その結果このd(GCGAAGC)断片は,d(GCGAAAGC)とは異なったかなり特異な構造を形成していることがわかった。 これらのヘアピンDNAの一部は,in vitroのタンパク質合成系でそのタンパク質の合成量に影響をおよぼすことがわかり,種々の工学的応用につながる可能性がでてきた。 以上のように申請した内容の大半を達成することが出来た。
|
Report
(1 results)
Research Products
(4 results)