Project/Area Number |
03244207
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
野田 進 京都大学, 工学部, 助教授 (10208358)
|
Project Period (FY) |
1991
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
|
Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 1991: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
|
Keywords | 光電子集積 / OEIC / 半導体レ-ザ / フォトトランジスタ / 光スイッチ / 光増幅 / 光しきい機能 / 光双安定 |
Research Abstract |
近年、光の並列性が、ニュ-ラルネットワ-クをはじめとする並列情報処理方式と非常に整合性が良いことから、光情報処理が大いに注目され、その並列性を生かすための主要デバイスの実現が強く望まれている。本研究はこれらの要望に応えるべく、半導体レ-ザ(LD)、異種接合フォトトランジスタ(HPT)といった基本的な光・電子デバイスを集積化し、光増幅、光スイッチ、光双安定等の光領域における重要な機能を数多く兼ね備えた新しい高機能光デバイスを実現することを目的としている。本年度得られた結果は以下のようにまとめられる。(1)現有のLPE装置により屈折率導波路型の低しきい値(20〜30mA)L.D、および光電変換効率が100〜500程度のHPTを再現性良く作製し、これらの基本デバイスを直接・垂直に集積することに成功した。このとき、LDからHPTへの光帰還量の調節のため両者の位置関係が異なる2種類のものを作製した。(2)LDストライプ直上にHPTが集積されているもの、すなわち光帰還量が多いデバイスの特性評価を行った。このデバイスは10nWという極微弱な入力光によりスイッチオンし、4mWの光出力を発した。従って、光利得は10^5という極めて大きな値が得られることが分かった。また、スイッチングエネルギ-は80fjという極めて小さな値であることを示し、本デバイスが高感度、高利得の光スイッチングデバイスとして機能することを実証した。また内部の光帰還の様子を理論的に詳細に調べ、実験結果との対比を行い、このような高感度、高利得が得られる理由を示した。(3)次にLDストライプから200μm程度シフトした位置にHPTを集積化したもの、すなわち光帰還量が少ないデバイスの特性評価を行った。このデバイスは入出力関係の直線関係が良く、波長変換、インコヒ-レント・コヒ-レント変換機能をもった光増幅器として機能することが分かり、光利得としては200が得られた。また、バイアス電圧、負荷抵抗の調節により、ある光入力レベルのときはじめて光を発する光しきい値デバイスとしても機能することが示された。以上のように、本研究によりLDとHPTの直接・垂直集積および光帰還量の制御により、種々の機能が得られることを示すことができた。
|
Report
(1 results)
Research Products
(9 results)