ガラス中半導体マイクロクラスタ-の非線形コヒ-レント過渡現象の研究
Project/Area Number |
03246210
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
中村 新男 名古屋大学, 工学部, 教授 (50159068)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
時崎 高志 名古屋大学, 工学部, 助手 (20207541)
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Project Period (FY) |
1991
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1991: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 半導体クラスタ- / 半導体微結晶 / 励起子 / 量子サイズ効果 / 光学非線形性 / フェムト秒非線形吸収 |
Research Abstract |
1.ガラス中マイクロクラスタ-の作製と構造の観察: ガラス原料とCdSeやCdTeとを溶融、急冷後、ガラス軟化温度近傍で熱処理を行って、マイクロクラスタ-から超微粒子を析出させた。マイクロクラスタ-を得る処理条件を求めた。 2.光吸収、発光スペクトルの測定: 光吸収スペクトルを測定し、超微粒子とクラスタ-の閉じ込め効果による離散的準位間の光学遷移およびそのサイズ依存性を調べた。さらに、ルミネサンス測定を行い、バルク結晶の結果と比較して、クラスタ-に含まれる不純物、欠陥準位、マトリックス界面に関係した準位の知見を得た。 3.サブピロ秒パルスレ-ザ-システムの整備: マイクロクラスタ-のサブピコ秒領域におけるエネルギ-緩和と位相緩和を、非線形分光によって調べるためには、高出力のパルス光を必要とする。そこで、モ-ド同期パルス切り出し装置を購入して、繰り返し周波数80MHzの波長可変レ-ザ-を200Hzの繰り返しにし、増幅器のポンプレ-ザ-との同期を取ってパルス光の増幅した。 4.サブピコ秒非線形過渡現象の測定: (1)ポンプ・プロ-ブ分光によって、ガラス中に埋め込まれたCdSe、CdTeクラスタ-の非線形吸収とサブピコ秒緩和時間の測定を行った。パウリの排他律によって量子化準位間の遷移が飽和すること、緩和過程はこの離散的準位と捕獲準位との間で、10ps程度の時間内に起こることが明らかになった。CdTeとCdSeとでは、バンド構造が異なるが、両者で結果は同じであった。 (2)紫外光領域のピコ秒パルス光を発生させて、2ビ-ム入射型の縮退4光波混合の実験を準験している。平均出力で50mW(繰り返し周波数80MHz)の紫外光が得られることがわかった。これを用いて、CdS、CuClクラスタ-の位相緩和時間、分布緩和時間の測定を行う予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(7 results)