Project/Area Number |
03246216
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
辻 和彦 慶応義塾大学, 理工学部, 助教授 (10114563)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
片山 芳則 慶応義塾大学, 理工学部, 助手 (20224462)
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Project Period (FY) |
1991
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1991: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | 超微粒子 / 電子物性 / 高圧 / カルコゲン / モルデナイト / 高密度担持 / 一次元鎖 / 光吸収 |
Research Abstract |
結晶セレンやテルルは、二配位共有結合によりつながった原子からなるらせん鎖がc軸方向に平行に並んだ構造を持つ。モルデナイト結晶はc軸方向にセレンやテルルのらせん鎖とほぼ同じ直径を持つ一次元細孔を持っており、細孔中に原子鎖を導入することができる。一次元細孔の体積は全体積の約2割を占めるため、原子鎖を規則正しく高密度に担持することができる。このように孤立させたカルコゲン鎖では、共有結合長の減少や、光吸収端の高エネルギ-側への移動が見いだされている。また、カルコゲン結晶を加圧した場合、鎖間距離は大きく減少するが、結合長や結合角はほとんど変化しないことが知られている。鎖問距離の減少とともに鎖間に相互作用が強まり、孤立化とは逆に、光吸収端のレッドシフトや、ラマン散乱振動数の減少が起こる。モルデナイト中の孤立鎖の場合には、細孔と同程度の大きさの分子を圧力媒体として使うことによって、原子鎖を鎖方向に圧縮することができると考えられる。これにより原子鎖の結合長や結合角を大きく変えることができれば、結晶と全く異なった圧力変化が起こると期待される。本研究では、光学的性質の変化を高圧発生装置としてダイヤモンドアンピルセルを用いた拡散反射によって調べ、原子鎖の加圧の可能性を探ろうとしている。モルデナイトを加熱脱水した後、カルコゲン蒸気に触れさせて細孔中に孤立一次元カルコゲン鎖が導入できることを、光学測定により確認した。また、作動距離の長い対物レンズを用いることにより、ダイヤモンドアンビルセル中の試料の顕微分光を可能とした。ルビ-蛍光法による圧力測定により5GPaまで圧力が発生できることがわかった。メタノ-ル・エタノ-ル混合溶液やペンタンを圧力媒体として用いたときに試料が変質しないことを確認した。また、モルデナイトの粒径をピペット法を用いて分離し、粒径を変えてコルコゲン鎖の長さを制御することを試みている。
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