Project/Area Number |
03247214
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
浅田 寿生 静岡大学, 工業短期大学部, 教授 (90022269)
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Project Period (FY) |
1991
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
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Budget Amount *help |
¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1991: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 密度汎関数法 / 鉄 / 遷移金属 / 凝集エネルギ- / 圧力誘起相転移 |
Research Abstract |
局所近似密度汎関数法(LDF)は、これまでかなりの成功を収めてきたが、その扱い易さとそれなりの信頼性から(基底状態での)電子状態の計算に果たす役割の重要性は、現在においても、ほとんど揺らいでいないと思われる。しかし、その結果を詳細に検討すれば、実験との一致が十分でない処も多い。LDFの改良も、種々精力的に取り組まれてきた。その一つに、電子密度に着目し、その勾配からの補正を取り入れることによってLDFを改良していこうとするgradient correctionの試みがあり、この方式によれば、LDFの最大の長所である“扱い易さ"をほとんど損うことなしにLDFに改変を加えることが出来るという利点がある。Perdew等は、この方針に沿って、abinitio gradient approximationに対し、ある種の物理的要請を加えて補正したGGA(generalized gradient approximation)を提案し、これを原子に適用しLDFの結果を大巾に改善する事を示した。本研究は、GGAをFeの凝集の問題に適用し、それが単にFeの基底状態を正しくbccーFMと再現出来たというのみでなく、Feの他の多くの凝集に関する実験事実をどの住定量的に再現出来るのかを調べることによって、GGAに厳しい検討を加え、そのさらなる改良の指針に資する事を目的とする。我々は、(1)Feの基底状態,(2)Feのbccーhcp圧力誘起相転移,(3)fcc相にみられる二つの安定相,の三点について、GGAは実験をほぼ定量的に再現出来ることを示した。細部においては、まだ定量的一致がよくない点もあるが、LDFの結果を画期的に改善している事がわかった。なお、Gradient correction法を用いる限り、避け得ないと思われる、KohnーShamポテンシャルの核近傍での非物理的振舞に対して注意を喚起した。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)