Project/Area Number |
03249204
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
田中 培生 東京大学, 理学部, 助手 (70188340)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 左絵子 国立天文台, 光赤外線天文学研究系, 助手 (90183912)
林 正彦 東京大学, 理学部, 助手 (10183914)
|
Project Period (FY) |
1991
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
|
Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 1991: ¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
|
Keywords | 赤外線天文学 / 星形成 / 星間物質 / 水素分子輝線 / イメ-ジング・ファブリペロ / 光解離領域 / 赤外線分光観測 |
Research Abstract |
本研究の目的は、平成2年度より開発を進めていた郵政省通信総合研究所(CRL)1.5m望遠鏡の赤外分光カメラシステム(イメ-ジング・ファブリペロ)を完成し、これを用いて赤外水素分子輝線の2次元イメ-ジング観測を行い、光解離領域の研究を行うことである。分光カメラシステムはほぼ完成し、1992年1月の観測で、HII領域、星形成領域、超新星残骸、及びスタ-バ-スト銀河での水素分子振動線及び水素原子再結合線の2次元イメ-ジが得られている。まだ詳細なデ-タ解析及び議論は進行中であるが、今年中には数編の論文として成果を公表できるものと考えている。 いくつかの例をあげると、(1)オリオン大星雲の電離境界面でのH_2輝線はHI輝線のピ-クより〜30"ほど外側に平行に分布しており、これは、電波のCS分子線のピ-クとほぼ一致している。これらのデ-タより、電離領域から光解離領域への電離度、密度などの物理量の変化が明らかにできると考えられる。(2)オリオン星形成領域でのH_2輝線の高S/Nイメ-ジは、周辺へのびるフィラメント構造を鮮やかに写し出している。この方向にはHH天体なども分布しており、ショック現象の詳細な構造を知る上で貴重なデ-タとなるであろう。 観測装置的には、次数除去に狭帯域フィルタ-を使用する方法をほぽ確立した。つまり、1‐2μm帯においては狭帯域フィルタ-を常温部におき、この角度をかえることで、遠方の銀河の赤方偏移に対応することができる。2‐2.5μm帯ではこれを冷却する必要があるが、冷却部でのシステムを現在設計中である。必要な性能を持つフィルタ-を国内で製作する目度もつき、低温での性能をテストする装置も開発した。これらによって、波長分解能〜10^3までのファブリペロシステムの次数除去方法確立の見通しがついたものと考えている。
|