Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 1991: ¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
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Research Abstract |
正イオンー負イオン再結合過程を逆反応の立場から見るために、光励起によるイオン対生成反応の研究を行い多くの成果が得られた。さらに、フロ-イングアフタ-グロ-/レ-ザ-誘起蛍光法により振電励起イオンの衝突脱活性の研究を行った。並行して、正イオンー負イオン及びイオンー電子再結合実験をビ-ム交差法で行うための装置の立ち上げを行った。 イオン対生成過程の研究は、シンクロトロン放射光と負イオン質量分析法を用いて、OCS,SF_6,CH_4/CD_4,CF_4,CH_3X(X=F,C1,Br)等について行った。いずれの場合にも、負イオン生成の効率曲線に多数の明瞭な構造がみられ、その解析からイオン対状態とカップルしている新しいリュ-ドベリ状態が多数見いだされた。両状態間の遷移は多くの場合ポテンシャル曲面の交差回避を通して起こっていることが結論された。また、OCS→S^-+CO^+,O^-+CS^+ほかの反応において、上記のリュ-ドベリ状態以外に2電子励起の価電子超励起状態から負イオンが生成する過程があることが見いだされた。 振電励起イオンの衝突脱活性実験においては、CO^+A^2Π(v=0ー2)およびN_2O^+A^2Σ^+(000),(100)の各準位のHe,NE,Ar,N_2,COとの衝突による失活過程を調べた。各場合について全消失速度定数を決定すると共に、CO^+については純粋の振動緩和、電子緩和、及び電荷移行の3つのメカニズムがあることを示し、各々についての速度定数を決定することに成功した。 ビ-ム交差法装置の立ち上げは順調に進み、正イオン源のコルトロン及び負イオン源のデュオプラズマトロンの準備を完了した。
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