Project/Area Number |
03251232
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
金子 章道 慶應義塾大学, 医学部, 教授 (00051491)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 恭一 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (70138121)
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Project Period (FY) |
1991
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
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Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 1991: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | 双極細胞 / グルタミン酸 / ON応答 / OFF応答 / サイクリックGMP / 網膜 / ネコ |
Research Abstract |
脊椎動物網膜の視神経には光刺激に対してスパイク発射の増加するON型細胞とスパイク発射が減少するOFF型細胞とがある。光受容細胞である視細胞は全て光刺激に対して過分極性の応答を示す。網膜双極細胞には光刺激に対して脱分極する細胞と過分極する細胞とがあるので、ON型応答とOFF型応答とは双極細胞のレベルで形成されるものと考えられる。視細胞の化学伝達物質であるグルタミン酸が双極細胞にON応答とOFF応答を発生させるメカニズムを解析した。 ネコの網膜からパパインを用いて双極細胞を単離し、1mMのcGMPを含むパッチ電極でホ-ルセルクランプの条件下で記録すると、ON型杆体双極細胞では持続性の内向き電流が発生し、これがグルタミン酸を投与すると抑制され、膜コンダクタンスの減少を伴う見かけ上の外向き電流が発生した。この電流はOmV付近で反転し、非選択的な陽イオン電流であることが考えられた。 PKC陰性の錐体双極細胞には外向き電流を示すものと、内向き電流を示すものがあった。外向き電流の性質は杆体双極細胞で記録されたものと同じ性質を持っていた。内向き電流を発生した錐体双極細胞はcGMPの注入で持続的な内向き電流は発生せず、グルタミン酸の投与によって内向き電流が発生した。この細胞に対してはAPBは無効であった。以上の結果はPKCはON型応答の発生には直接関与していないこと、杆体双極細胞にはON型とOFF型が存在していることを示唆している。
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