血液細胞産生の調節に関する基礎的解析ー幹細胞の濃縮・純化とその機能の解析
Project/Area Number |
03252104
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
溝口 秀昭 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (70049021)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中畑 龍俊 信州大学, 医学部, 助教授 (20110744)
浅野 茂隆 東京大学, 医学部, 教授 (50134614)
桂 義元 京都大学, 医学部, 教授 (90027095)
須田 年生 自治医科大学, 医学部, 助教授 (60118453)
平嶋 邦猛 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (00165169)
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Project Period (FY) |
1991
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
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Budget Amount *help |
¥35,000,000 (Direct Cost: ¥35,000,000)
Fiscal Year 1991: ¥35,000,000 (Direct Cost: ¥35,000,000)
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Keywords | 血液幹細胞 / c‐kit / stem cell factor / トランスジェニックマウス / p53遺伝子 / M‐CSFレセプタ- / 胸腺ストロ-マ細胞 / インタ-ロイキン11 |
Research Abstract |
(1)幹細胞の濃縮・純化・増幅:FACSを用いマウスにおいては細胞系列抗原陰性(Lin‐)、c‐kit分子陽性(c‐kit+)、Ly6A抗原陽性(Sca‐1+)の細胞が最も未分化な血液幹細胞であることを証明し、濃縮・純化に成功したと考える。この細胞を100個移殖することにより致死量の放射線照射を受けたマウスを救命することができる。また、マウス血液幹細胞はstemcell factor(SCF)添加で増幅されるが、さらにSCFとIL‐6あるいはIL‐11とを組合わせるとさらにその程度は高くなる。ヒト血液幹細胞ではSCFとIL‐3を組み合わせて加えると約10倍に増幅される。(2)多能性幹細胞の細胞周期の調節:マウス血液幹細胞を映画撮影し、種々のサイトカインの細胞周期に与える影響の解析を開始した。(3)各種増殖関連遺伝子を挿入したトランスジェニックマウスにおける造血幹細胞の挙動:gp55遺伝子を導入したトランジェニックハウスを用い、赤白血病の発症にはgp55遺伝子の発現と共にAfpi‐1、pim‐1遺伝子の発現亢進と、P53遺伝子の不活化が必要であることを示した。(4)造血幹細胞より顆粒球マクロファ-ジ系細胞の分化:膜結合型の造血因子であるM‐CSFのレセプタ-遺伝子C‐fmsをストロ-マ細胞に導入し発現させたところ、血液幹細胞と接着するようになり、M‐CSFおよびそのレセプタ-が接着分子としても機能することを示した。このような接着は特異性が高く選択的なシグナルを送る上で重要であると考える。(5)リンパ球の初期分化と造血幹細胞:胸腺ストロ-マ細胞が有する107KDa分子に対して2種のモノクロナル抗体を用いて、107KDa分子は血液幹細胞からT細胞への分化ではなくT細胞の増殖に関与することを明らかにした。またこの分子は骨髄系の分化にも関与している。(6)巨核球・血小板産生:IL‐11はIL‐6の作用を介さずに巨核球の成熟およびploidyを増す作用があることを明らかにした。また、IL‐11をマウスに注射すると血小板が増加することを示した。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)