Project/Area Number |
03252213
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
中内 啓光 理化学研究所, フロンティア研究システム, 研究員 (40175485)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 幸夫 理化学研究所, フロンティア研究システム, 研究員 (60231479)
小糸 厚 理化学研究所, フロンティア研究システム, 研究員 (70231305)
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Project Period (FY) |
1991
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1991: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | Cーkit / CD34 / エリスロポエチンレセプタ- / 血液幹細胞 |
Research Abstract |
昨年度、CD34抗体とFACSクロ-ンソ-ティングを組み合わせた単細胞培養系を用いて末梢血中の多能性幹細胞の存在を直接的に証明し、報告した。本年度は、もうひとつの血液幹細胞のソ-スとして考えられる臍帯血中のCD34陽性細胞について解析を行った。在胎26週から41週までの臍帯血19例に関して解析したところ、臍帯血中のCD34陽性細胞の比率は0.34%と成人あるいは小児の末梢血より有意に高い値を示した。またコロニ-形成率も平均45.5%と高く、骨髓中のCD34陽性細胞と同程度の値であった。これらのデ-タは、臍帯血中がDC34陽性の多能性幹細胞を骨髄と同レベル含んでいて、血液幹細胞を得るためのソ-スとなりえることを示唆してをり、今後の骨髄バンク、骨髄移植への応用の可能性が期待される。 一方、CD34は、前述のように骨髄、末梢血、臍帯血中の血液幹細胞に発現されている分子量105ー120kdの糖蛋白で、その発現は骨髄球系、リンパ球系白蛋病細胞の一部にも認められること、CD34抗体がメチルセルロ-ス上でのコロニ-形成を阻止することなどから、造血系の分化増殖に関して重要な役割を持つ分子であることが想定される。しかしながら、その構造並びに機能に関しては不明の点が多い。そこで我々はこの分子をコ-ドするcDNAのクロ-ニングを目的としてCD34陽性の巨核芽球性白血病細胞株(UT7)よりmRNAを抽出し、発現ベクタ-(pCDM8)を用いてcDNAライブラリ-を作製した。これをCOS細胞にトランスフェクションした後、CD34抗体で染色し、陽性細胞をFACSで回収するという操作を繰り返し、最終的にCD34をコ-ドするcDNAを単離した。単離したcDNAは2463bpで、385アミノ酸をコ-ドするORFを有する膜蛋白で細胞内領域は約70アミノ酸より構成されるが既存のカイネ-スドメインは認められなかった。またcDNAクロ-ンのなかにはalternative splicingによると思われる挿入配列を持つものが有り、その生物学的意義について現在検討中である。
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