小筋細胞内CaまたはNaチャンネル機能の細胞工学的および遺伝子工学的研究
Project/Area Number |
03253204
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
豊岡 照彦 東京大学, 保健センター, 教授 (00146151)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉本 恒明 東京大学, 医学部・第二内科, 教授 (60019883)
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Project Period (FY) |
1990 – 1991
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
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Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 1991: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Keywords | カルシウムイオン / 血管内皮細胞 / ATP / 脱分極 / アンジオテンシン / EDRF |
Research Abstract |
ヒト心筋CaチャンネルのCDNAクロ-ニングと、その塩基配列から演繹されるアミノ酸配列に基付いて合成したポリペプチドに対する特異抗体を現在準備中である。ここでは並行して行っているEDRFの血管平滑筋細胞内Ca動態に及ぼす作用について報告する。 1)μΜ濃度の細胞内Ca^<2+>は、心、血管細胞の収縮を直接制御し、又EDRFの放出にも必要である。既に発表した組織培養と細胞内Ca^<2+>を二次元効析法により、内皮細胞のみ培養した時はATP刺激により一過性に細胞内Ca^<2+>が増加し、K^+脱分極とアンジオテンシン(A)IIにθ反応しなかった。血管平滑筋細胞のみ培養した時は上記三種の刺激物質に共に反応した。ところが内皮細胞と血管平滑筋細胞の共存培養では、ATP刺激で内皮細胞のCa^<2+>濃度は上昇するが、隣接する血管平滑筋細胞内Ca^<2+>濃度は、刺激する前より滅少した。K^+脱分極およびAII刺激には血管平滑筋細胞のみ反応し、両細胞を薬理学的に区別できた。 2)上記共存培養系は一回ATPで刺激後、血管系細胞にCa^<2+>を負荷すれば、再度ATP投与して同じ反応を完全に独現できる。この間を利用して、NMMA、メトヘモグロビン又はメチレン青で処置すると二度目のATP投与により、血管手滑筋細胞内Ca^<2+>濃度の低下は抑制され、内皮細胞内Ca^<2+>濃度の増加は実に増強された。 3)これは内皮細胞でATP刺激により生産されたEDRFは隣接する血管平滑筋に作用するオ-トクライン作用も合せて有し、EDRT抑制剤を加えた時、二度目のEDRF作用が消失した事を示唆する。 4)なお、ごく最近EDRFは、心筋細胞の収縮能を制御する事が報告され、心筋細胞内Ca^<2+>濃度は、EDRFの面接作用で修飾される事が予想される。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)