Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 1991: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Research Abstract |
1.マウス神経芽腫細胞にみられる神経突起の伸展が,糖脂質合成酵素の阻害剤であるthreoーPDMP(1ーphenylー2ーdecanoylaminoー3ーmorpholinoー1ーpropanol)によって抑制される現象について検討し以下の結果を得た. (1)培養神経芽腫細胞株(NSー20Y,Neuro2a,N1Eー115)において,serumーfree medium中での神経突起の伸展と,threoーPDMPの添加によるその抑制がすべての細胞度でみられることが確認された. (2)一方,糖脂質合成を阻害する作用を持たないisomerであるerythroーPDMPやPDMPのanalogueには,神経突起の伸展を抑制する作用は認められなかった.糖脂質合成の阻害が,神経突起伸展の抑制と深く関連していることが示された. 2.神経芽腫細胞のスフィンゴ脂質代謝に及ぼすPDMPの影響について検討し,以下の知見を得た. (1)PDMPを添加することにより,糖脂質合成の阻害とともに細胞の糖脂質量は低下して行くが,各糖脂質分子種間には,その含量の経時的変化において顕著な差がみられた. (2)代謝標識による解析で,PDMPの添加によってスフィンゴミエリン,セラミドへの放射活性の取り込みが著明に増加した.グルコシルセラミド合成の阻害によりこれらのスフィンゴ脂質が蓄積すると考えられた. 3.神経芽腫細胞にスフィンゴシンを添加すると,その濃度に依存して神経突起伸展の抑制が起こることをみいだした.セラミドとsphingosylphosphorylcholineは効果を示さなかった. スフィンゴシンは,すでに伸展した神経突起に対しても作用し,その退縮を起こすことを認めた.
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