Project/Area Number |
03255217
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | International Christian University |
Principal Investigator |
吉野 輝雄 国際基督教大学, 教養学部, 助教授 (10052276)
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Project Period (FY) |
1991 – 1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 1991: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 糖脂質の化学合成 / オリゴ糖合成 / ラクト系列糖脂質 / アミノCTH / 化学変換法 / パラグロボシド / Nーアセチルヘキソサミニル化 / PPTS触媒 |
Research Abstract |
ウマ赤血球膜から単離されるNーグリコリルヘマトシド(1)を出発原料とし、「化学変換法」によってラクト系列糖脂質を合成することを目的として研究を行ない、以下の成果を得た。まず、ヘマトシド(1)を常法に従って完全ベンジル化し(収率61%)、次に種々の酸触媒を用いて選択的加水分解反応条件を検討したところ、タングステンーリン酸を用いた時に目的の反応が起った。しかし、同時に脂肪酸残基の離脱が確認されたので、塩化ステアリルと反応させ、ラクト系列糖脂質合成の鍵中間体となる糖受容体(2)を得ることができた(収率57%)。 化学変換法による糖脂質合成では、Nーアセチルヘキソサミンの導入が重要な反応となる。そこで、入手容易で安定なアセチルーβーDーグルコサミン(3)あるいはガラクトサミン(4)を糖供与体とする新しいグリコシル化反応の開発を行なった;種々のアルコ-ル類との反応をピリジニウムシラ-ト(PPTS)存在下に加熱したところ、相当するβーグリコシドを70ー90%の収率で与えた。また。反応性の乏しい3のαー体についてもピリジニウムトリフラ-ト(PTf)/AgOTf共存下で反応させると、βーグリコシドを与える事、さらに、アセチルーαーラクトサミン(5)にも適用可能である事が明らかとなった。これは、従来の1,2ーオキザゾリン中間体を経る方法を簡便化するものである。 次に、この反応をアミノCTH及びパラグロボシドを構成するオリゴ糖合成に適応した。ベンジルラクト-ス誘導体(6)を糖受容体として3との反応を行い、期待した三糖(7)を65ー73%の収率で得た。また、5との反応で相当する四糖を18%で得た。この条件を糖受容体(2)と3との反応に適応し、アミノCTH糖脂質誘導体(8)の生成を確認した。今後さらに反応条件の改善を行い、5を糖供与体とするパラグロボシドの合成についても検討を行う。
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