Project/Area Number |
03255219
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
永田 豊 藤田保健衛生大学, 医学部, 教授 (70084499)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安藤 正人 藤田保健衛生大学, 医学部, 助手 (40097720)
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Project Period (FY) |
1991
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
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Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 1991: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | GM1ガングリオシド / トランスグルタミナ-ゼ / シナプス伝達Ca^<2+>情報伝達系 |
Research Abstract |
トランスグルタミ-ゼ(TG)は細胞の変性過程に随伴して急速に活性化されるCa^<2+>依存性酵素で、その基質となるポリアミンはシナプス接合部位に濃縮して存在していることから、TG活性とシナプス伝達機能との関連が予想される。我々は摘出後もシナプス伝達活性を長時間維持する鼠上頚部交感神経節を用いて、GM1ガングリオシドが神経節のTG活性にどのような変化を与えるかについた検討を行い、神経伝達とシアル酸化合物との関連性について考察した。 (1)神経節の伝達物質アセチルコリンを投与して神経節細胞の脱分極を引き起こすと、TG活性は急速かつ著名に増大した。(2)同様なTG活性化は、GM1ガングリオシド投与によっても認められたが、この変化はコレラ毒素B添加によって抑制されたことから、GM1のシアル酸残基が有効に作用していることが示された。(3)GM1によるTG活性化は極めて短時間(数分)以内に始まり、タンパン合成阻害剤投与で影響されないことから、酸素タンパク生合成は伴わない酸素分子の構造変化に基づく活性化機構であることが判明した。(4)GM1による神経節TGの活性化は、環状ヌクレオチド添加によって全く影響されなかったが、タンパクキナ-ゼC(PKC)活性化剤のフォルボ-ルエステル添加で抑制され、PKC阻害剤で促進されることから、PKC系を介した細胞内情報伝達系が、TG活性化の調節に重要な役割を果たしている可能性が示唆された。(5)神経節内への ^<45>Ca^<2+>取り込みはGM1添加により著明に減少したが、この作用はコレラ毒素添加で消失したことから、シアル酸残基が細胞内Ca^<2+>を調節していると考えられた。以上の実験成績から、細胞外から投与されたガングリオシドのシアル酸残基は神経細胞膜表面レセプタ-と結合して、その信号が細胞内に伝達されて細胞内Ca^<2+>濃度の変動を引き起こす結果、TG活性化を引き起こしてシナプス伝達を修飾する可能性が推定された。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)