ウイルス遺伝子の植物染色体への組み込みによる有用物質の大量生産
Project/Area Number |
03257204
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
古澤 巌 京都大学, 農学部, 教授 (10026594)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三瀬 和之 京都大学, 農学部, 助手 (90209776)
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Project Period (FY) |
1990
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
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Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 1991: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | ブロムモザイクウイルス / 形質転換 / タバコ / βーglucuronidase遺伝子 / ウイルスのRNA複製酵素 / ヒトーγーインタ-フェロン |
Research Abstract |
本研究は植物RNAウイルスであるブロムモザイクウイルス(BMV)の増殖能力を利用して、外来の有用なタンパク質をタバコ植物の中で大量に作ることを目的としている。BMVの各遺伝子をGUS及びヒトγーインタ-フェロン(IFN)に組替えたキメラRNAの作製し、in vitro翻訳活性及びin vivoにおける遺伝子産物量を調べた。外被タンパク質遺伝子のmRNAであるRNA4のコ-ディング領域には4つの翻訳開始コドンのシグナルAUGがある。これらの全てのAUGを利用してGUS遺伝子及びIFN遺伝子を結合し、翻訳活性及びその産物量を調べた。その結果、外被タンパク質遺伝子をIFN遺伝子と置き換えた場合、その量は期待したよりも少なく、3aを置換した系で最も発現量が高かった。また、cp遺伝子をGUSに置換したRNAによるin vitroにおける翻訳活性を調べた結果、翻訳活性が極端に低いことが分かった。この結果から、cp遺伝子のAUGより下流の塩基配列が翻訳活性に大きく影響していることが考えられたので、cp遺伝子と外来遺伝子が融合した2番目のAUGの下流にGUS遺伝子を結合したもの(F1GUS)及びcp遺伝子のストップコドンの直前にGUS遺伝子を結合したRNA(F4GUS)を作製した。その結果、F1GVSで最も高いGUSの発現が認められた。また、RNAのin vitro翻訳分析を行った結果、予想どおりcpを完全に置換したものに比べF1GUSの翻訳活性が非常に高いことが分かった。これらの結果から、2番目のAUGの下流に外来遺伝子を導入した系で最も高い発現が期待されることが分かった。上記の結果をもとにヒトγーIFNをBMVの系を用いて合成した結果、cp遺伝子の2番目のAUGから置換したもの(F1IFN)で、最も高いIFNの発現が認められ、1細胞当り5ー10pgのINFが合成されていることが分った。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)