Project/Area Number |
03258205
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
尾形 悦郎 東京大学, 医学部(分), 教授 (70013761)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西本 郁夫 東京大学, 保健管理センター, 助手 (80180652)
岡本 卓 東京大学, 医学部(分), 助手
|
Project Period (FY) |
1991
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
|
Budget Amount *help |
¥10,000,000 (Direct Cost: ¥10,000,000)
Fiscal Year 1991: ¥10,000,000 (Direct Cost: ¥10,000,000)
|
Keywords | 増殖因子受容体 / G蛋白 / 受容体‐G蛋白共役機構 / G蛋白サブユニット / ムスカリン性アセチルコリン受容体 / α_2アドレナリン受容体 / βアドレナリン受容体 / IGF‐II受容体 |
Research Abstract |
本年度は主として、(1)IGF‐II受容体の細胞内配列がG蛋白を活性化する分子機構の詳細の解明、(2)IGF‐II受容体配列の基盤にあるG蛋白を活性化する構造に基づいて、他の受容体のG蛋白活性化機能を予測することが可能か否かの検討を中心に行った。(1)から得られた成果として、14残基のGi活性化配列(ペプチド14)は遊離Giαを認識すること、認識部位はGiのC末端部分であること、ペプチド14の第5塩基性残基を変えることにより、Gi上の被認識部位はC端からそれ以外へと変化すること、従ってGi上に第2のシグナル受容部位が存在すること等が明らかとなった。更に、ペプチド14はC端側の9残基を用いてGiαに結合し、しかる後N端側5残基を用いてGiを活性化することも明らかにした。Gβαは、化学量論的にGiαに働いて、受容体‐G蛋白共役を増強した。(2)から得られた成果としては、第1に、1次構造のみに基づいてG蛋白共役能を予測することは可能であることが判明した。具体的には、第1にGi共役受容体であるムスカリン性アセチルコリン受容体やα_2アドレナリン受容体にGi活性化配列を発見した。α_2受容体には驚くべきことに、Gs活性代配列をも見い出したが、極く最近、この受容体は従来の常識とは異なり、Gsを活性化することが証明され、我々の結果と一致した。第2に、Gs共役受容体であるβアドレナリン受容体に、Gs活性化配列を発見した。この配列は、受容体自身の出力によってリン酸化されGsから受容体を脱共役させるセリン残基を含んでいた。このセリンを、試験管内でリン酸化させる実験により、従来の観察のすべてが説明され、そればかりではなく、1残基のリン酸化が、アミノ酸配列のG蛋白特異性を制御していることが明らかとなった。これらの研究は、受容体とG蛋白の間の極めて重要なシグナルインタ-フェ-スの全容を解明する上で極めて重要であると共に、これを用いて生体機能を制御する上でも不可欠である。
|
Report
(1 results)
Research Products
(10 results)