新しいムチン関連癌抗原コア蛋白の遺伝子クロ-ニングと臨床応用への基礎
Project/Area Number |
03258236
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
今井 浩三 札幌医科大学, 医学部, 助教授 (60117603)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
日野田 裕治 札幌医科大学, 医学部, 助手 (10165128)
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Project Period (FY) |
1991
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
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Budget Amount *help |
¥7,600,000 (Direct Cost: ¥7,600,000)
Fiscal Year 1991: ¥7,600,000 (Direct Cost: ¥7,600,000)
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Keywords | ムチン分子 / MUCー1遺伝子 / モノクロ-ナル抗体 / エピト-プ解析 |
Research Abstract |
ムチンは巨大糖蛋白分子として知られており、これまでに多くの研究が展開されてきた。しかしその分子の本態に関する理解は十分ではなかった。一方、この10数年間に癌抗原に対する無数のモノクロ-ナル抗体が作製されてきたが、その中でも臨床応用上有用とされるモノクロ-ナル抗体の多くが、ムチン分子上のエピト-プを認識していることが明らかとなってきた。注目すべきことにムチン分子は現時点でも最低4種の分子種に分けられており、これらはMUCー1,2,3,4geneと命名されるようになった。それぞれ20個前後のアミノ酸がタンデム・リピ-トしているユニ-クな構造を有している。 我々は胃癌患者腹水から得た高分子画分を免疫原としてモノクロ-ナル抗体MUSE11を確立したが、最近この抗体がMUCー1遺伝子産物と反応していることが判明した。さらに合成ペプチドを用いてエピト-プマッピングを行ったところ、MUSE11はMUCー1コア蛋白の特定の領域に反応していた。興味深いことに、この抗体は癌部組織と強い反応性を示し、非癌部ではコア蛋白上の糖鎖によりエピト-プがかくされている可能性が示唆された。逆に癌部においては糖鎖の変化によりエピト-プが露出しており、その部位にモノクロ-ナル抗体MUSE11がアクセスしやすい可能性がある。 次にMUCー1遺伝子cDNAをクロ-ニングして、リコンビナント蛋白を産生させ、これを用いて第二世代のモノクロ-ナル抗体の作製を試みた。これまでにいくつかの抗体を得ているので、その性状について引き続き検索中である。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)