Project/Area Number |
03260207
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
田中 千賀子 神戸大学, 医学部, 教授 (20025571)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
斎藤 尚亮 神戸大学, 医学部, 講師 (60178499)
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Project Period (FY) |
1991
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
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Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 1991: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | サブスタンスP / プロテインキナ-ゼC / 特異抗体 / サブタイプ / in situ hybridization |
Research Abstract |
痛みの伝達に関与する内因性活性物質のうち一次求心性神経の伝達物質の有力な候補であるサブスタンスPの受容体はフォスフォリパ-ゼCーイノシト-ル燐脂質代謝に関与しており、また脊髄後角にプロテインキナ-ゼC活性が高いことからプロテンインキナ-ゼCが痛覚の受容伝達機構において重要な役割を果たしていると考えられる。今年度の研究では、プロテインキナ-ゼCの痛覚伝達機構における役割を明らかにするために、現在までに報告された7種類のサブタイプの脊髄後角における分布を詳細に検討した。はじめに各サブタイプに対する特異的抗体を得るために、サブタイプ間でわずかに異なる部位のオリゴペプチドを合成し、抗血清を作成し、イムノブロット法によって特異性を検討した。これらの抗体を用いたイムノブロットによって、脊髄にはδーPKC以外の全てのサブタイプすなわち、α、βI,βII,γ、εー、ζーPKCが存在するが、βII、γ、εーPKCは前角に比して後角に明らかに高濃度に存在した。α、βIーPKCは、やや後角に高濃度に存在するが前角にも認められ、ζーPKCは後角、前角にほぼ同量認められた。また、各サブタイプの発現細胞の分布を明らかにするために、合成アンチセンスオリゴペプチドを用いたin situ hybridization法を行った結果、脊髄後角には、α、βI、βII、γ、εーPKCのmRNAが分布していることが明かとなった。この結果から、8種のプロテインキナ-ゼCサブタイプのうち、α、βI、βII、γ、εーPKCが痛覚の一次求心線維の伝達機構に関与する可能性があることが示唆された。
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