Project/Area Number |
03261209
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
釣本 敏樹 大阪大学, 細胞工学センター, 助教授 (30163885)
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Project Period (FY) |
1991
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 1991: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
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Keywords | DNA複製 / 試験管内複製反応 / 複製開始点 / 複製開始因子 / プラスミドライブラリ- / 染色体 |
Research Abstract |
SV40ウイルスDNAの試験管内複製反応系は、ヒト培養細胞の抽出液を使ってDNAの複製活性を直接測定できるという利点を持つ。ここでは、ヒト染色体の複製開始点の単離を目指し、この試験管内反応系を使用して、ヒト染色体上の複製開始点の検索を行なう。まず検索のための複製反応に使用する細胞質抽出液をヒト培養細胞より作り、これを硫安分画、透析、カラムクロマトグラフィ-などにより濃縮した。この濃縮により未知の染色体複製開始因子と共に、DNAポリメレ-ス等、DNA合成に必要なタンパク質が高濃度含まれる粗抽出液が得られることになる。実際にこれらをSV40ウイルスDNAの複製反応に用いたところ、従来の方法より約5倍高い複製活性を有しており、複製タンパク質が高度に濃縮されていることが分かった。 次に、ヒト染色体由来のDNAを持つプラスミドライブラリ-を作成した。これは染色体上の複製開始点を検索するのに使用する。ここではヒト第10染色体上、約350キロ塩基対(kb)の領域を担う複数のコスミドを入手し、その制限酵素切断点のマッピングを行なった。現在、このマッピングに基づいて、この領域をさらに約10Kbに断片化したDNAをクロ-ニング中である。このクロ-ニングによって入手できるプラスミドの中には、そのカバ-する領域の大きさから判断して、複数個の複製開始点が含まれるものと考えられる。今後、前述した試験管内複製反応系にこれらプラスミドDNAを加え、そのヌクレオチドの取り込みによって複製活性の検討を行なう。これらの中で高いDNA合成活性を持つプラスミドを複製開始点を持つ候補として選び出し、さらに詳しい解析を行なう予定である。
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