Project/Area Number |
03261215
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | National Institute of Genetics |
Principal Investigator |
金田 澄子 国立遺伝学研究所, 分子遺伝研究系, 助手 (60152815)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
瀬野 悍二 国立遺伝学研究所, 分子遺伝研究系, 教授 (30076989)
山尾 文明 国立遺伝学研究所, 分子遺伝研究系, 助教授 (10158074)
|
Project Period (FY) |
1991
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
|
Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 1991: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
|
Keywords | ユビキチン系 / ユビキチン活性化酵素 / 温度感受性変異株 / 細胞周期 |
Research Abstract |
ユビキチン系は、短命あるいは異常タンパク質の分解に関わることが知られてきたが、近年、サイクリンなど細胞周期の進行に重要な働きをするタンパク質がユビキチン系で分解されることが明らかになり、細胞の基本的な機能制御にも関与していることが示唆された。 実際、細胞周期の温度感受性突然変異株の多くが、ユビキチン活性化酵素の変異株であり、制限温度下でG2期に停止する。今回、チミン飢餓によるS期に同調したDNA分解に抵抗性の変異株を分離したところ、すべてDNAポリメラ-ゼまたはユビキチン活性化酵素の変異株であり、このことは、ユビキチン系がS期においても基本的機能の発現に関わっていることを示すものである。 同調して制限温度下の停止点を調べたところ、G1、S期でも停止することがわかった。 一方、これらの変異株を相補するヒトおよびマウスのcDNAを分離し、構造を決定した。これらのcDNAは3.5kb長で1058アミノ酸をコ-ドしていた。ヒトとマウスの間ではアミノ酸で95%ホモロジ-を示した。この結果を基に各変異株の変異点を同定したところ、すべてタンパク質のC末端側にある事が明らかになった。 ユビキチン活性化酵素によって活性化されたユビキチンは、一群のファミリ-タンパク質であるユビキチンキャリアタンパク質に転移されるが、上記の結果は、ユビキチン活性化酵素のC末端側にユビキチンキャリアタンパク質と相互作用する部位があることを示唆する。 又、ユビキチン活性化酵素cDNAを変異株に導入したところ、変異株により形質転換効率に大きな違いがあり、更に、このような構成的な発現は細胞の表現型にも影響を及ぼし、DNA量の倍化した細胞の出現や細胞死をもたらした。このことは細胞周期においてユビキチン化タンパク質のレベルが厳密に制御されている可能性を示唆している。
|
Report
(1 results)
Research Products
(5 results)