Project/Area Number |
03262201
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
小保方 潤一 北海道大学, 理学部, 助教授 (50185667)
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Project Period (FY) |
1991
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 1991: ¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
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Keywords | 光化学系I / 重複遺伝子族 / PSI‐Dサブユニット / PSI‐Eサブユニット / psaD / psaE / 発現調節 |
Research Abstract |
植物の光化学系I複合体は、葉緑体ゲノムに支配されている反応中心部分とそれらの周囲をとりまく核ゲノム由来のサブユニット群から構築されている。後者のサブユニット群のなかには重複遺伝子に由来する多形(アイソマ-)をもつものがあり、系I複合体に分子的多様性(分子的可塑性)をもたらしている。本研究では、これらのサブユニットを支配する重複遺伝子の発現がどのような機構によって調節されているのかについて解析を進めた。以下に本研究によって得られた主な知見の概要を述べる。 (1)純系種のタバコ(Nicotiana sylvestris)、トマト、シロイヌナズナ、小豆、大豆、イネ、及び近交系のトウモロコシの各々の光化学系Iタンパク質を免疫ブロッティング法で調べたところ、これらのうちの殆どの植物種で系IのPSIーDとPSIーEサブユニットについて多形が見いだされた。この結果は、これらのサブユニットは高等植物では一般的に重複遺伝子によって支配されていることを示している。 (2)Nicotiana sylvestrisから系Iのフェレドキシン結合性サブユニットPSIーDをコ-ドするcDNAおよびゲノミッククロ-ンを単離した。このサブユニットの2種類のアイソマ-のうち主要な成分に対応する遺伝子をpsaDa、存在比の小さい成分の遺伝子をpsaDbと名付けた。両遺伝子の転写産物の蓄積量の変動を葉の発達・成熟過程で調べたところ、psaDbのmRNAの相対的レベルは葉の発達・成熟にしたがって上昇することが分かった。一方、両遺伝子の翻訳産物の蓄積量を免疫ブロッティング法で解析してみると、psaDb産物の量比は葉の発達・成熟に伴い逆に減少していた。これらの結果は、光化学系I複合体の分子的多様性には、サブユニット遺伝子の転写レベルでの発現調節ばかりではなく、翻訳・翻訳後レベルでの調節も関与していることを示している。
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