イネ発芽時のストレス適応機作の生化学・分子生物学的解析
Project/Area Number |
03262202
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
松井 博和 北海道大学, 農学部, 助手 (90109504)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷田 昌稔 (株)北海道グリーンバイオ研究所, 遺伝子操作研究室, 部長
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Project Period (FY) |
1991
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 1991: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
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Keywords | カタラ-ゼ(Catalase) / CDNA / 精製(purification) / 分子生物学 / イネ / 低温発芽性 |
Research Abstract |
本研究はイネの低温発芽性および低温生育性などの関与物質を検索し、イネ生理活動の比較的初期における低温ストレスの機構を解明し、より耐冷性の高い新品種の創作を目的として開始された。本年度得られた成果の概要は以下の通りである。 1.活性酸素除去系酸素,グリオキシル酸回路およびTCAのキ-酵素活性を測定した結果,各品種間のカタラ-ゼ誘導能力の差異が低温ストレス耐性を規定するものと考えられた。 2.3%H_2O_2中発芽性と低温発芽性には強い相関が認められ,H_2O_2の存在により胚カタラ-ゼ活性は数値上昇した。イネにおいては発芽の段階で,低温、H_2O_2といったストレスに対し,胚カタラ-ゼが深く関与しているものと理解された。 3.発芽期カタラ-ゼは質的変動を示し,ザイモグラム上に5本の注性バンドが認められた。主バンドと思われる酵素をDEAE‐cellulose,Sepharose 6B,ハイドロキシアパタイト等のカラムクロマトグラフィ-により400units/mgの純度まで精製した。 4.部分精製酵素標品を抗原としてマウスを免疫し,ヒゾウ細胞をミエロ-マ細胞とPEGにより融合して多数のハイブリド-マを得たが目的とするカタラ-ゼ特異的モノクロ-ナル抗体の獲得には至らなかった。 5.カタラ-ゼのCDNA塩基配列の解析を進めた結果,491のアミノ酸からなるカタラ-ゼORFを含む1865塩基の全決定をみた。アミノ酸配列はトウモロコシCAT‐3と81%,CAT‐1およびサツマイモのカタラ-ゼ配列と72%の相同性を示した。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)