タンパク質の膜透過に伴う高次構造の制御に関する研究
Project/Area Number |
03264209
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
遠藤 斗志也 名古屋大学, 理学部, 教授 (70152014)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中井 正人 名古屋大学, 理学部, 助手 (90222158)
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Project Period (FY) |
1991
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1991: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 膜透過 / 高次構造変化 / ミトコンドリア / 熱ショックタンパク質 |
Research Abstract |
膜透過に伴う前駆体タンパク質の高次構造変化を解析するために、ミトコンドリアタンパク質前駆体pCOX IVーDHFRにin vitroでケイ光プロ-ブを導入することを試みた。pCOX IVーDHFRには、延長ペプチド部分と成熟体部分に一つずつシステイン残基があるので、延長ペプチド部分のシステイン残基をセリン残基に置換した変異体を作り、これを大腸菌に大量発現させて精製した。次にタンパク質を尿素で変性させ、内部より露出した製熟体部分の唯一のシステスイン残基をケイ光性のMIANSで架橋反応によりラベルした。続いて透析により、ラベル化試薬と尿素を取り除き、架橋反応を停止させると共に、タンパク質を巻き戻らせた。しかしこのタンパク質濃度では、タンパク質は単量体として巻き戻らずに、凝集して沈殿を形成することがわかったので、沈殿したタンパク質を再び尿素で可溶化した。可溶化した変性タンパク質を緩衝液中に希釈して、濃度の低い状態で巻き戻らせることにより、今度は凝集することなくラベル化前駆体に元の立位構造をとらせることができた。前駆体の内部に導入されたケイ光プロ-ブ(MIANS)は、ミトコンドリア膜透過に伴う立体構造変化を追跡するための良いプロ-ブとなるものと考えられる。 膜透過に伴う前駆体タンパク質の高次構造を制御する因子としての熱ショックタンパク質hsp70の、in vivoでの局在部位(細胞質ゾル、ミトコンドリアなど)特異性を明らかにするために、酵母を用いた分子生物学的実験系を準備した。酵母の細胞質ゾルのhsp70をミトコンドリアのhsp70に置き換えた形質転換体、ミトコンドリアのhsp70を細胞質ゾルのhso70に置き換えた形質転換体などを作製し、置き換わったhsp70が機能を代替できるかどうかを検討した。
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Report
(1 results)
Research Products
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