Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡田 伸太郎 大阪大学, 医学部, 教授 (30028609)
折居 忠夫 岐阜大学, 医学部, 教授 (20045339)
北川 照男 日本大学, 医学部, 教授 (50058765)
成澤 邦明 東北大学, 医学部, 教授 (90004647)
山村 研一 熊本大学, 医学部, 教授 (90115197)
|
Budget Amount *help |
¥80,100,000 (Direct Cost: ¥80,100,000)
Fiscal Year 1991: ¥80,100,000 (Direct Cost: ¥80,100,000)
|
Research Abstract |
単一遺伝子病の分子・細胞生物学的研究,疾患発症の分子機構の解明は以下の如く、いくつかのプロジェクトに分かれ、班員9人,公募研究員12人により行われた。 (1)先天性酵素異常症の変異遺伝子の解明:対象となった疾患は、Gancher病,TayーSachs病,βガラクトシダ-ゼ欠損症,中鎖アシルCoAデヒドロゲナ-ゼ欠損症,チロシナ-ゼ欠損症,オルニチントランスカルバミラ-ゼ欠損症,アルギナ-ゼ欠損症,チロジン血症III型,NADHシトクロ-ムb_5還元酵素異常症などで、それぞれについて変異遺伝子の解明がなされた。一部の変異遺伝子については培養細胞を用いた発現実験も行われた。 (2)モデル動物を用いた病態解明:クラベ病モデルマウス,ニ-マンピックマウスを用いて病態解明がなされた。いずれも将来の変異遺伝子解明を目指し、責任遺伝子の単離が行われた。 (3)レセプタ-,転送系タンパク質,血清タンパク質異常症の分子病理:インスリンレセプタ-,グルコ-ストランスホ-タ-,b型シトクロム(慢性肉芽腫症で欠損),プロテインS,アポリポプロテインなどの欠損症について遺伝子レベルでの解明が進められた。一部のタンパク(PC)は、変異のために、細胞内転送・分泌にも障害が生ずることが示された。 (4)細胞小器官異常の分子病理:ミトコンドリア脳筋症,ペルオキシゾ-ム異常(Zellweger症候群)につてい研究され、それぞれの変異遺伝子が世界に先駆けて解明された。 (5)新しい展望に立つ研究:動物個体レベル・細胞レベルで、遺伝子相同組み換えなどを用いた遺伝子導入の研究や、組織特異的な遺伝子発現についての研究がなされた。いずれも新しい展開を目指した研究で、将来の遺伝病研究に寄与するところが大である。
|