大腸菌RecA蛋白質によるヌクレオフィラメント形成機構の解析
Project/Area Number |
03267203
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
堀井 俊宏 大阪大学, 微生物病研究所, 助教授 (80142305)
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Project Period (FY) |
1991
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1991: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | RecA蛋白質 / 相同的組換え / DNA結合蛋白質 / DNA結合部位 / 部位特異的変異導入 / DNA binding wing / クロスリンク |
Research Abstract |
大腸菌RecA蛋白質は、試験管内で相同な二種のDNAからヘテロ二重鎖を形成することから、生物によく見られる組換え現象をDNAと蛋白質との相互作用として理解するためのモデルケ-スとして重要である。RecA蛋白質の行なうヘテロ二重鎖形成反応を理解するためには、RecA蛋白質がATP存在下で単鎖DNAと科学量論的に結合して形成される、ヌクレオフィラメントの構造解明が必須である。しかし、RecA蛋白質のどの領域がDNA結合部位であるのかさえ分かっていない。そこで我々は、DNA結合部位の決定を試みた。 DNA結合に直接関与する領域を同定するため、部位特異的変異導入によりDNA結合部位の候補となる領域に変異を導入し、15種類の変異体を得た。生体内で、得られた変異型recA遺伝子の機能を調べ、その機能が野生型と比べて大きく低下していたものについて、それぞれの変異型蛋白質を精製し、試験管内で生化学的に解析した。DNA結合能及び、RecAーReca勇互作用能を調べた結果、1)RecAーR243Aは、DNA結合部位に変異を持っている 2)RecAーY264Aは、RecAーRecA相互作用部位に変異を持っている 3)RecAーK6AーK23Aは、DNA結合能が正常であることが示唆された。一方、RecA蛋白質と単鎖DNAとの間で、紫外線によるクロスリンクを行なった。クロスリンクされたRecA蛋白質をプロテア-ゼで限定分解し、DNAーペプチド複合体を解析した結果、Lys250及びLys183の周辺のペプチドが、DNAにクロスリンクされていたことがわかった。RecA蛋白質のArg243及び、Lys250を含む領域は、他の単鎖DNA結合蛋白質に見られるDNAbinding wingと呼ばれるDNA結合部位のモチ-フと非常に高い相同性があり、これらの結果は、RecA蛋白質においても、DNAbinding wingがDNA結合部位であることを強く示唆する。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)