エンドセリン変換酵素の生化学的解析と血圧調節機構の研究
Project/Area Number |
03268203
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
木村 定雄 千葉大学, 医学部・高次機能制御研究センター, 教授 (40134225)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉田 良樹 筑波大学, 基礎医学系, 教授 (90019539)
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Project Period (FY) |
1991
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1991: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | エンドセリン / ビッグエンドセリン / エンドセリン変換酵素 / ホスホラミドン |
Research Abstract |
1)中性金属性エンドセリン変換酵素の精製と特性解析 エンドセリンを産生するブタ肺を材料にして、その膜分画から、エンドセリン変換酵素を精製し、その特性解析を行った。〔結果〕2種(M1,M2)のエンドセリン変換活性をもつ酵素を検出し、いずれも膜結合型中性金属プロテア-ゼであった。M1は糖タンパク質であり、ビッグエンドセリン‐1のみを切断し、内皮由来の変換酵素とほとんど同一特性をもち、一方、M2は腎臓などに多く存在するプロテア-ゼ、neutralendopeptidase 24.11.(NEP)と非常によく似ていた。M1酵素の阻害剤として、ホスホラミドンが有効であり、その有効濃度はμuM濃度であり、NEPのnM濃度とは明かに異なっていた。以上のことから、ホスホラミドンおよびその誘導体は,一種の降圧薬となり得る可能性を示した。 2)ホスホラミドンによる培養内皮細胞への効果およびラットin vivo投与の解析 in vivo投与したビッグエンドセリン‐1(big ET‐1)がいかに昇圧活性を発現するかを解明するために、本研究では、臓器に蓄積した標識big ET‐1の分子型の解析、また標識big ET‐1を培養内皮細胞および平滑筋細胞と反応させたときの分子型を解析した。〔結果〕(1)静注投与した標識big‐ET‐1のET‐1への変換が実際に起こっており、体内分布で検討した腎臓を除くどの臓器(肺、肝臓、腸間膜、脾臓、心室)においても、主要ピ-クとしてET‐1を検出した。(2)培養血管内皮細胞および平滑筋細胞は培養中(細胞存在下)に、標識big ET‐1をET‐1に変換し、その変換はホスホラミドンの存在により阻害された。〔考察〕big ET‐1がin vivoで昇圧活性を持つのは、変換酵素により生成したET‐1が引き起こすと結論した。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)