Project/Area Number |
03268213
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
曽我部 正博 名古屋大学, 医学部, 助教授 (10093428)
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Project Period (FY) |
1991
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1991: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | 血管内皮細胞 / 機械受容チャネル / カルシウム / カルシウム動員 / 伸展刺激 / パッチクランプ / 螢光測光 |
Research Abstract |
血管内皮細胞は血管の最内側に分布する一層の細胞で、血液中の化学物質や血流、血圧に応じて様々な血管作動物質を分泌して、血圧の局所調節に重要な役割を果たしている。本研究の目的は、特に内皮細胞の機械刺激受容機構に注目して、そのメカニズム、及び機械刺激に引き続く2次メッセンジャ-の動態を解析することにある。機械刺激受容の実体としては、近年注目を集めているStrech Activated(SA)Channelが最も可能性が高いので、具体的には内皮細胞に伸展刺激を与えた時に、このSAチャネルが活性化されるのか否かを明かにすることを本年度の目標にした。(1)細胞に定量的に再現性よく伸展刺激を与えるために、薄い透明なシリコン膜上に細胞を培養し、この膜を伸展する方法を確立した。(2)伸展中の細胞に電気生理学を適用することは極めて難しいので、SAチャネルがCa^<2+>を透過することを利用して、その活動を細胞内Ca^<2+>の濃度変化として捉えることを試みた。Ca^<2+>濃度は蛍光試薬(Furaー2)を用い蛍光顕微鏡で定量した。(3)短い(3秒間)伸展刺激を与えると、刺激依存的に細胞内Ca^<2+>は一過的に増加し、数10秒から1分の経過で減少することが分かった。(4)このCa^<2+>増加は完全に外液Ca^<2+>依存的的で、かつSAチャネルのブロッカ-であるガドレニウムで抑制された。(5)電位依存性Ca^<2+>チャネルの関与を検討するために、種々のブロッカ-を投与したが、効果は無かった。また、伸展に伴い電位依存性Caチャネルを通らないMn^<2+>の流入がみられたので、伸展により活性化されたのはカチオン選択性のSAチャネルであることが強く示唆された。(6)パッチクランプ法により、今回用いた標品にCa^<2+>透過性のSAチャネルが存在することを確認した。
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