Project/Area Number |
03268216
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Shiga University of Medical Science |
Principal Investigator |
山田 久夫 滋賀医科大学, 医学部, 助教授 (00142373)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福永 龍繁 滋賀医科大学, 医学部, 助教授 (70156800)
越智 淳三 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (10073058)
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Project Period (FY) |
1991
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1991: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | 血管作動物質 / エンドセリン / 唾液腺 / 肺 / 胃潰瘍 / アルデヒド脱水素酵素 / アルコ-ル感受性 |
Research Abstract |
エンドセリン分泌部位(ラットの肺と唾液腺)の個体発生学的検索を行った。肺では、13日目以後の胎児で気管支上皮が免疫染色陽性を呈していたが、新生仔や成熟例で陰性であった。しかしPCR法によると胎生期から生後3年までの全例でETー1とETー3のmRNA発現が認められた。唾液腺では、顎下腺の顆粒性導管細胞に免疫陽性が、胎生18日目以後老齢にいたるまでの全例で認められた。またETー1とETー3の両mRNAも全例で検出された。ラットの顆粒性導管細胞はNGFやEGFを分泌する事が知られており、またETやNGFは遺伝子はヘビの口腔内・外分泌腺から分泌される蛇毒と共通の祖先を有するので、ETの作用や役割を考察する上で重要な示唆が得られた。 一方、発生機序として胃粘膜微小循環傷害が考えられているインドメサシン潰瘍を作成したラットに抗ET中和抗体を投与したところ胃粘膜病変の大きさは約70%抑制(P<0.05)されたが、PAF拮抗剤のCVー6209前投与群では抑制されなかった。潰瘍作成数日後の標本を免疫染色すると、潰瘍周辺の微細血管の内皮細胞がETを含有していて、インドメサシン潰瘍の発生機序へのETの関与が解明された。さらに、アセトアルデヒド脱水素酵素(ALDH)の日本人における遺伝子レベルの型別発生頻度を検索し、血管反応や血中アセトアルデヒドとエタノ-ル濃度の測定値との比較を行った。対象36名中14名が活性型ホモ、17名がヘテロ、5名が不活性型ホモで、ヘテロの人は血管反応性も酵素活性も両ホモの中間型であることが判明し、これまでの報告の矛循点は、ALDH2酵素は発現するもののホモとヘテロの間でその活性の程度に差があるためであったことが解明された。本年度は各種血管作動物員の分泌部位に関し、分子生物学的に解明してきたが、次年度以後、作用部位(血管壁)でのクロスト-ク解明に焦点をしぼっていきたい。
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