Project/Area Number |
03354010
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Research Category |
Grant-in-Aid for Co-operative Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
林産学
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
佐伯 浩 京都大学, 農学部, 教授 (40026498)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡村 圭造 京都大学, 農学部, 教授 (50026506)
岡野 健 東京大学, 農学部, 教授 (30011927)
寺島 典二 名古屋大学, 農学部, 教授 (50023396)
駒嶺 穆 東北大学, 理学部, 教授 (90011494)
諸星 紀幸 東京農工大学, 農学部, 教授 (30015078)
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Project Period (FY) |
1991
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
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Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 1991: ¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
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Keywords | 植物細胞壁 / 木部分化 / 二次壁 / セルロ-ス / リグニン / 生合成 / 変換 / 遺伝子 |
Research Abstract |
この研究は、樹木をはじめ維管束植物の木部細胞壁を構成している木質の「生成のメカニズムから変換の可能性」までを追究するもので、植物細胞壁研究並びに木質の利用研究としてきわめて重要な意義をもつ。 研究実施に際し、A〜Eの5研究グル-プを組織し、分担して研究を推進するとともに、重点領域研究として申請する準備を行った。 1.Aグル-プ:木部分化・木質生成の制御の研究では、in vitroでの管状要素分化・木質生成の遺伝子、樹木リグニン生合成遺伝子、樹木への遺伝子導入系の研究が報告され、樹木分子生物学の研究が急速に進んでいることが示された。 2.Bグル-プ:木質生成のメカニズムの研究では,木質成分の生合成・複合化の分子モデルが提案され、また、細胞における壁物質の生成と堆積について最新の電子顕微鏡技術による研究が報告され、生化学的研究と関連させて追究することが重要であることが示された。 3.Cグル-プ:木質複合構造の発達と機能・物性の研究では、木化とセルロ-ス結晶構造の関連性、木化二次壁の構築と機能・物性の研究が報告され、成長応力との関連性の研究に著しい成果が見られた。 4.Dグル-プ:木質生成の多様性の研究では、下等植物における木質生成、植物の系統とリグニンの組成との関連、品種・系統と木材質の多様性が報告され、この方向の研究に広がりと問題点が示された。 5.Eグル-プ:木質の可変性・変換メカニズムの研究では、生分解、物理的処理(爆砕)について興味ある結果が報告され、木質成分の化学溶脱、プラスチック化、化学的変換などの研究において、木質の生成と複合化の分子機構解明の重要性が改めて認識された。 6.今後さらに総合的に研究を進めるとともに、植物細胞壁構築の分子機構の研究に重点をおく必要があるとの結論が得られた。
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