Project/Area Number |
03452085
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Applied materials
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
青柳 克信 理化学研究所, 研究員 (70087469)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
原 史朗 理化学研究所, 半導体工学研究室, 基礎科学特別研究員 (60218617)
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Project Period (FY) |
1991 – 1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥6,800,000 (Direct Cost: ¥6,800,000)
Fiscal Year 1992: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 1991: ¥4,300,000 (Direct Cost: ¥4,300,000)
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Keywords | 走査型トンネル顕微鏡 / STM / 単原子制御エピタキシー / 原子マニピュレーション / 探針 / シリコン表面 / 水素終端 |
Research Abstract |
本研究を推進するためには、STM装置の安定稼働が必須の条件となる。ところが、実際に世界で稼働しているSTMで、超高真空領域で安定して原子像を得ることができる装置は、10台に1台程度である。通常、市販の超高真空装置を導入して原子像を得るには、半年程度を要する。これは、超高真空でも非常に良い領域、例えば1x10^<-10>Torr以下の真空を安定して維持できる技術を持ち合わせていないと、汚染分子の影響で、良い原子像を得ることができないことが一因している。本装置は、到達真空度5x10^<-11>Torrで、単原子制御をするにも十分な真空度を達成した。これに関連して、表面の清浄化に関しても、真空度を悪化させないように、かなり時間をかけて熱処理をする方法をとる必要がある。また、探針も同様に清浄化する必要がある。本研究では、当初特別な装置を使う必要の無い簡便な清浄化方法として、ダミー試料を用いて間接的探針清浄化を行った。本方法により、平成3年5月の装置導入後直ちに、シリコン(111)表面の非常に鮮明な原子像を得るに至った。これにより、本研究では、STMによる原子像観察が安定して行えるようになり、今後の単原子制御の研究環境が整った。 また、本研究を進めるにあたっては、表面の原子ひとつひとつを操作するという最先端の技術を追求する関係上、従来からの表面科学の長年の成果をよく踏まえる必要があるが、そのかなりの部分は、逆格子空間での知見である。その結果を有効に活用するために、本装置に置いても、逆格子空間の情報を得る手段として、RHEED(Reflection High Energy Electron Diffraction 反射高速電子線回折)装置を付加し、すでに動作確認が行われた。
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