原子炉照射した圧力容器用鋼材の高分解能電子顕微鏡による組織観察
Project/Area Number |
03452298
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Nuclear engineering
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
河西 寛 東京大学, 工学部, 助手 (40010970)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
関村 直人 東京大学, 工学部, 助教授 (10183055)
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Project Period (FY) |
1991 – 1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥5,000,000 (Direct Cost: ¥5,000,000)
Fiscal Year 1992: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1991: ¥2,900,000 (Direct Cost: ¥2,900,000)
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Keywords | 原子炉用圧力容器 / 照射脆化 / 電子顕微鏡観察 / 中性子照射 / イオン照射 / 鉄基モデル合金 / 微小硬度計 / A-533B鋼 / 照射硬化 / 照射組織 / 微小硬度 / 鉄モデル合金 |
Research Abstract |
昨年度より継続してニッケル・イオンを照射した純鉄、鉄ー銅モデル合金のミクロ組織変化を電子顕微鏡を用いて観察した。その結果、微細欠陥クラスターの生成とモデル合金の硬化量との関係を見いだした。即ち、欠陥クラスターの数密度(Nd)と平均径(Dav.)の積は照射に伴う強度の増分(硬化量:Δσy)の2乗に比例するという関係(Δσy^2=Nd×Dav)が得られ、転位理論から導かれる微小欠陥の形成と硬化量の関係と一致していることが判明した。本研究では硬化量の評価に微小硬度測定法(荷重=0.5g)を採用し、イオン照射材においてもマイクロビッカース手法により硬化(脆化)が簡便に評価できるという点で興味深く、1992年1月及び6月に米国のASTM主催のシンポジュウムで結果を発表した。一方、銅を添加したモデル合金においても銅析出物の同定は出来なかった。 中性子照射した放射能を有する実用鋼の電子顕微鏡観察用試片を作製する環境の整備を終了してRTNS-II及びJOYO炉で照射したFe-9Cr(JFMS)鋼の電子顕微鏡観察を行った。両試料とも照射温度は60と290℃、照射量は5×10^<17>及び4×10^<20>n/cm^2であった。60℃照射ではフェライト相に三角形状のコントラストが認められ積層欠陥四面体の形成が確認されたが、マルテンサイト相内には確認されなかった。また、290℃照射材では転位密度の上昇が認められた。JMTR炉において圧力容器鋼材であるA-533B鋼を300℃でフルエンス10^<19>n/cm^2までの照射を終了したが、照射による誘導放射能が強く期間中に観察は出来なかった。未照射のA-533B鋼の電顕組織観察は重点的に実施した。その結果A-533B鋼は粒界にはμm程度の比較的サイズの大きいセメンタイト(炭化物)、粒内には数十nmの球状セメンタイトが析出した複雑な組織を有する合金であることが判明した。 本研究により、照射材ではWEAK-BEAM法で観察される程度の極微小欠陥クラスターが明らかに脆化要因になり得ること及び銅含有合金であっても必ずしも銅析出物を形成しないことが結論づけられた。最後に、研究結果を英文にまとめ成果報告書を作成た。
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)