R・C^*・HD・R'型不斉炭素を含む化合物の合成と光学活性に関する研究
Project/Area Number |
03453052
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
阿万 智治 高知大学, 理学部, 教授 (60036580)
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Project Period (FY) |
1991
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
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Keywords | 光学活性 / 不斉炭素 / コバルト(III) / 錯体 / メチレン / 立体選択性 / 重水素化 |
Research Abstract |
R・C^*HD・R'型不斉炭素を含む配位子であるC(S)ーedmaーd_1(Hedma:エチレンジアミンモノ酢酸)を(+)_<543>ーC_2ーtrans(O)ー[Co(edma)_2]^+のedma αー炭素を塩基性D_2O中で重水素化することによって合成し、その配位子を用いてC_iーtrans(O)ー[Co(C(S)ーedmaーd_1)_2]^+を合成した。この錯体の円二色性スペクトル(CD)は、コバルト(III)錯体の第I吸吸体領域において+0.008と言う非常に微小なもので、Lーアラニンがキレ-ト配位した際に観測されるビシナルCDの大きさの約1/10の大きさである。この結果は、R・C^*・HD・R'型不斉炭素のビシナルCDは観測不可能なほど微小ではないことを実例を持って示したものであり、今回の研究の重要な成果の一つである。上記の錯体を塩基性H_2Oに溶解し、ーCHDーになっていた部分が再びーCH_2ーに戻る速度を、CDの減少速度を用いて観測した。このDーH交換反応は2段階で進行し、一段目と二段目の反応速度比は約15倍であった。この速度の違いは、配位している二つのC(S)ーedmaーd^1の不斉窒素の絶対配置が異なることに起因していると考えられる。また、同様の反応を塩基性D_2O中で行い、ーCHDーがCD_2ーに変化する速度も求めたが、このHーD交換速度はDーH交換速度の約2倍となった。これはHとDの差による同位体効果が原因と考えられる。 (+)_<535>ーαー[Co(edda)(en)]^+ (H_2edda:エチレンジアミン二酢酸、en:エチレンジアミン)を塩基性D_2O中で重水素化することによって、R・C^*HD・R'部分を含むC(S),C(S)ーeddaーd_2を合成した。この配位子を用いて複核錯体[(edda)Co(μーOH)_2Co(en)_2)]^<2+>の2種の幾何異性体を合成・分割し、 ^1HーNMRを測定することによって、その絶対配置の決定を行った。これらの複核錯体のX線結晶解析を行い、HーD交換によって決めた絶対配置が正しいことを確かめた。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)