Project/Area Number |
03454485
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
小児・社会系歯学
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Research Institution | Tokyo Dental College |
Principal Investigator |
藤居 弘通 東京歯科大学, 歯学部, 講師 (00173394)
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Project Period (FY) |
1991 – 1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥4,400,000 (Direct Cost: ¥4,400,000)
Fiscal Year 1992: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 1991: ¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,900,000)
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Keywords | 乳歯 / 生理的歯根吸収 / 病的歯根吸収 / 免疫学的機構 / 歯根吸収 / 免疫反応 |
Research Abstract |
乳歯の生理的並びに病的歯根吸収に関して多くの学者が種々検討を試みているが、未だ解明されていない点も多い。一方、永久歯の根端病巣形成時あるいは歯周疾患にみられる歯槽骨の吸収については、病態及びそのメカニズムに免疫反応の関与が証明されている。しかし、乳歯及び永久歯の歯根吸収については免疫反応の関与は明らかにされていない。そこで、乳歯の病的歯根吸収における免疫反応の関与について解明する目的で、根端病巣を有するヒト乳歯を試料として、免疫組織学的技法を用い歯周組織における免疫担当細胞の局在について検索した。また、乳歯列期の生後約4カ月の幼犬を被験対象として、健全乳歯の生理的歯根吸収および根端病巣を予め作製した乳歯の病的歯根吸収における血清抗体価を測定を行った。すなわち、全ての歯牙に未だ生理的歯根吸収が認められない時期から、歯牙の交換が完了する時まで1週間毎に採血し、被験動物から得られた歯牙より抽出した象牙質坑原を用いて、ELISA法にて坑体価の測定を行った。 本研究の結果、ヒト乳歯根端病巣における免疫担当細胞は、永久歯の根端病巣を検索した報告と比較して、観察された細胞数の比率に若干の差異は確認されたが、歯根吸収に関与する明確な所見は認められなかった。イヌ乳歯の象牙質に対する血清抗体価は、生理的および病的歯根吸収に伴い変化が認められた。すなわち、X線写真で歯根吸収が確認された時期に抗体価の低下が観察され、乳歯の脱落とともに抗体価は歯根吸収が開始される前の値に回復する傾向が認められた。これらの変化は生理的歯根吸収と病的歯根吸収の間に明瞭な差異は認められなかった。以上の結果より、健全乳歯および根端病巣を形成した非生活乳歯の歯根吸収において、ともに免疫グロブリンの量的変化がみられ体液性免疫の関与が示唆された。
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