近赤外吸収スペクトラムを利用した肝組織中ヘモグロビン飽和度測定装置の開発
Project/Area Number |
03557056
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Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Digestive surgery
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
小澤 和恵 京都大学, 医学部, 教授 (00026858)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北岸 恵子 大塚電子株式会社, MRSI部MRSI応用研究, 課長
田中 絋一 京都大学, 医学部, 講師 (20115877)
山岡 義生 京都大学, 医学部, 講師 (90089102)
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Project Period (FY) |
1991
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
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Budget Amount *help |
¥16,800,000 (Direct Cost: ¥16,800,000)
Fiscal Year 1991: ¥16,800,000 (Direct Cost: ¥16,800,000)
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Keywords | 近赤外光分析 / ヘモグロビン飽和度測定 / 肝切除術 / 肝移植術 |
Research Abstract |
化学試料用の分光測定システムを利用して肝臓専用の近赤外光成分分析装置を試作し、さらに光源の強度、投光用、受光用ファイバ-の空間的配置を決定した。肝臓専用の拡散補正、成分分析ソフトを開発し、肝臓から得られる、600nm〜1000nmの反射スペクトラムから、酸素化型ヘモグロビン、非酸素化型ヘモグロビン、酸化型チトクロムC酸化酵素、還元型チトクロムC酸化酵素、水、脂肪の多成分の分析が可能となった。特に肝臓には胆汁色素など特有の色素が含まれるのでヘモグロビンをwashoutした肝臓のスペクトラムをoffsetにすることにより、より正確な測定が可能となった。又従来、同視光を用いた分析に比べてより深部の肝組織中の同測定が出来るため、低酸素状態における測定が正しく出来ることが判明した。 今回、開発した同装置を用いて肝切除、肝移植における臨床応用を試みた。肝切除術時の回流遮断、解除時のヘモクロビン酸素飽和度測定を行ったところ、本装置の時間分解能が6秒と優れているため、肝の状態に応じた血行動態の測定が可能であり、肝切除時の肝の機能的予備能の予測が可能と推測された。肝移植術における応用においては、肝門脈の血流再開、肝動脈の血流再開後の肝組織における酸素化の良否さらに、その酸素化のHeterogeneityが明らかとなり、肝血管の物分の良否シロントの評価が可能となった。さらにヘモグロビンに加えて、ヘモグロビン量の変動の少ないモデルにおいてはチトクロムC酸化酵素の相対的酸化還元状態の変動を把握出来る可能性も示唆された。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)