Project/Area Number |
03610073
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
社会学(含社会福祉関係)
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
大竹 はるみ (酒井 はるみ) 茨城大学, 教育学部, 助教授 (70017242)
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Project Period (FY) |
1991
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
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Budget Amount *help |
¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 1991: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 占領期 / 教科書 / 家族観 / 民主主義の家族制度 / 近代家族 |
Research Abstract |
対日占領期間は、「家」制度を廃止したあとに、西欧型近代家族を理念型とする民主主義の家族制度が制定され、普及につとめた時期だった。 しかし国(国会,政府)は新しい家族制度を率先してとり入れようとしたわけではなく、国民の意識も同様であった。教科書の新しい家族制度と家族観を紹介し普及する重要な手段であった。そこで国家でどのような家族観を教えようとしたかを知ること自体興味深いが、それはまた、日本が近代家族をどう受け入れたかの一端を明らかにすることでもある。本研究では家庭科の教科書を分析の対象とした。 「家」制度の否定は、当初は家父長(戸主権)にかかわるものを排除し、敬老など淳風美俗は守るというものだった('46年、高等科)。夫婦・親子関係においてすべての「家」的なものを排し、権力・権威をもたない父親、家事から解放され、活動的な母親、親子いっしょに家族が団欒する核家族が描かれ、敬老が消えたのが'47年(中学校)である。この家族は近代家族の概念規定にぴったりあてはまる。 民法改正を紹介した初の高校教科書('49年)は、個人の尊重、男女平等のなかで、夫婦の平等、子の利益の優先を明示し、近代家族を明記した。一方、家族は原始乱婚から歴史を経て現在の一夫一婦婚に至ったと述べているが、これは天皇家を祖とし日本の家族全体を内包するイデオロギ-としての「家」制度を全く否定したということである。以上の知見から、占領下、近代家族理念にたつ新しい家族観の到達点は、'47年度教科書の延長線上に刊行された中学校教科書ではなく、'49〜'50年に刊行された高校教科書『家族』にあったと私は考える。近代家族概念の検討として、家族を構成する個々人レベルの、個人の尊重や個人主義などを考慮に入れる必要があると考えるに至った(少くとも日本の場合)。 映画にみる近代家族の分析は、近々まとめに入る予定である。
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Report
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Research Products
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