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地域社会の伝統的民俗と「つくられた民俗」の比較による民俗学の現代性をめぐる研究

Research Project

Project/Area Number 03610158
Research Category

Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)

Allocation TypeSingle-year Grants
Research Field 文化人類学(含民族学・民俗学)
Research InstitutionKwansei Gakuin University

Principal Investigator

八木 康幸  関西学院大学, 文学部, 教授 (80122224)

Project Period (FY) 1991
Project Status Completed (Fiscal Year 1991)
Budget Amount *help
¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1991: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Keywords地域社会 / 郷土芸能 / 創作太鼓 / 町おこし / ふるさと / フォ-クロリズム / 疑似民俗 / 地方自治
Research Abstract

本研究を行うにあたり、ケ-ス・スタディのために長崎県五島列島の各市町を対象地域に選び、4度にわたる現地調査を実施した。当該地域の伝統的な民俗文化については数多くの報告がなされているため、あわせて関係文献の収集もおこなった。本研究が目指す「伝統的な民俗」と「つくられた民俗」との比較のために、後者の「つくられた民俗」として、近年ブ-ムともいうべき増加を見せている和太鼓を取り上げることにした。現地調査においては、対象地域に存在する創作太鼓のグル-プ、あるいは調査時点で結成されつつある創作太鼓のグル-プの実態把握を中心とした。本研究の結果明らかになったのは以下の諸点である。
(1)長崎県では、平成2年の「旅博覧会」の実施やさまざまな地域振興施策などの影響もあって、各地に地域活性化グル-プが活動を展開しており、多くの和太鼓グル-プの成立は、そのような動向の中に位置付けることが可能である。
(2)和太鼓のグル-プには、自治体等による支援をうけて成立している例も少なくなく、その背後には「新しい郷土芸能の創設」といった郷土意識をうたうイデオロギ-の役割を見出しうる。
(3)過疎化・高齢化によって大きなダメ-ジを受けている伝統的民俗にたいして、町おこしにつながるような、創作太鼓やいわゆるイベント行事などに見られる「つくられた民俗」の創造活動はむしろ活発である。
(4)現代における民俗学の役割を考えるとき、研究対象とすべきものが「本物の民俗」か「疑似民俗」かを論じることよりも、むしろこのようなフォ-クロリズムの現象を積極的に解明してゆくことが求められている。

Report

(1 results)
  • 1991 Annual Research Report

URL: 

Published: 1991-04-01   Modified: 2016-04-21  

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