宋代辺防体制における異民族統制と辺境貿易との相互関係に関する研究
Project/Area Number |
03610189
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Asian history
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
畑地 正憲 山口大学, 人文学部, 教授 (50036993)
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Project Period (FY) |
1991
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 1991: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 麟府路 / 府州折氏 / 豊州王氏 / 土着豪族 / 宋朝辺防体制 / 権場貿易 / 〓延路 / 横山寨 |
Research Abstract |
宋・遼(契丹)・西夏(党項)の三国鼎立の国際情勢の中で、三国が接境した地域に立地した麟州・府州の地には、府州折氏・豊州王氏など党項・契丹より宋(中国)へ帰順し、その地域に土着した豪族がいた。宋朝は、この土着豪族を安撫し、府州・豊州の地方長官に任用し、一族の勢力を活用することによって、政治的・軍事的な辺防体制を確立した。 宋朝は、遼・西夏に対する辺防体制の確立のため、麟州・府州の管域を核として、軍政管区とも称すべき軍事区画である畿府路を設置して、麟府路の経営によって辺防の効果を挙げることに成果を得た。この麟府路経営において、最も重要な役割を荷担ったのが、党項(タング-ト)族に自出し、漢人化していた府州折氏であった。 本研究の単年度における主要研究主題は、府州折氏及び豊州王氏などの異民族出身の土着豪族の宋朝辺防体制の中における軍事的、政治的、経済的(主として辺境貿易)な役割を究明して、麟府路経営の実態及び辺防体制上の位置づけを解明した。この研究成果は、『宋代における麟府路について』として、学術誌(東洋史研究)に発表が確定的に予定されている。 なお、本年度研究成果『宋代における麟府路について』に続いて、西夏(党項族)との辺境に位置した〓延路の横山寨一帯の土着豪族の動向についても続稿を予定しており、一連の研究成果を「宋代地方行政と辺防体制」として結実したい。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)