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宗教改革期の抵抗権思想の形成過程

Research Project

Project/Area Number 03610203
Research Category

Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)

Allocation TypeSingle-year Grants
Research Field History of Europe and America
Research InstitutionOsaka Prefecture University

Principal Investigator

砂原 教男  大阪府立大学, 総合科学部, 教授 (80079136)

Project Period (FY) 1991
Project Status Completed (Fiscal Year 1991)
Budget Amount *help
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1991: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Keywordsジャン カルヴァン / ミッシェル・セルヴェ焚刑 / 三位ー体論 / セバスティア・カステリオン / 異端者考 / セルヴェの誤謬を反駁する
Research Abstract

元来本研究は二年間の予定であったが、一年間しか認められなかったので抵抗権思想の根底をなす自然法思想は扱えなかった。そこで問題をカルヴァン個人に限定せざるをえなかった。本研究では、カルヴァンが(彼個人がどこまで責任を負うべきかはそれ自体がかなり大きな問題だが)関係したミッシェル・セルヴェ焚刑にまつわる問題を主として取り扱った。1553年10月27日のセルヴェの火刑はやはり人々にそうすんなりとは容認されなかった。各地で非難の声がささやかれたが、特にバ-ゼルでのそれはかなりのものであったらしく、ジュネ-ヴでも十分に察知されていたらしく、カルヴァンは、事態の成り行きを心配していたチュ-リッヒの改革者ハインリッヒ・ブリンガ-に手紙を出して『少し暇になれば、厄介なことが起こらないように、また誤った情報がささやかれないように、セルヴェはいかに悪質であったかを示す小冊子をださねばならぬ』と述べている。その小冊子は1554年2月初めにラテン語版、同月後半にフランス語版がだされた『スペイン人セルヴェの忌まわしい誤謬を反駁する』である。この本は慌てて書かれ、印刷も急いだらしくまことに読みにくい本であるが、この本にカルヴァンの異端に対する考えはかなりよく表われているが、ここではカルヴァンは、セルヴェは全く極悪な異端者で一切の考慮に値しないとして、これを特殊事例として問題が拡大するのを何とか防ごうとしている。しかしこれぐらいで事態の深刻化は回避できなかった。この直後にバ-ゼルから偽名でだされたのがあの有名なセバスティアン・カステリオンの『異端者考』であり、この本から近代的な意味での「思想の自由」「圧制に対する抵抗の正当さ」という問題がおこってくると考えている。これを扱うのが次の問題であり、両者を併せて一つのまとまったものにしたいと考えている。

Report

(1 results)
  • 1991 Annual Research Report

URL: 

Published: 1991-04-01   Modified: 2016-04-21  

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