ポ-ランドの経済体制転換過程の研究ー市場経済化・所有変更政策の行方
Project/Area Number |
03630036
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
経済事情及び政策学
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
井手 啓二 立命館大学, 経営学部, 教授 (50066718)
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Project Period (FY) |
1991
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1991: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | ポ-ランド / 市場経済 / プライヴァタイゼ-ション / 私有化 / 経済体制転換 / 合理的経営主体 / 市場と計画 / マゾヴェッキ内閣 |
Research Abstract |
重点研究課題は、(1)'90年1月以後、とくに'91年のポ-ランドの経済体制転換過程の分析、(2)そこにいたる前界の分析であった。 '90年12月にマゾヴェッキ内閣からビエレッキ内閣への政権交替があり、さらに'91年10月の国会選挙の結果、'91年12月ビエレッキ内閣からオルシエフスキ内閣への政権交替が行われた。目まぐるしい政権交替の原因は、'89年秋以降の経済体制転換政策が練り上げられていなかったこと、'91年8月のソ連共産党解体など世界の激変が続き、新しい変化への対応が遅れたことにあったといえる。'90年1月以後の経済政策は市場経済化と私有化を中心とするものであったが、現実のリアルな認織に立っていなかったため、生産低下、失業者と貧困層の増強、インフレ、財政と貿易赤字の'91年からの再増大など国民経済のいつそうの崩壊を深める結果になり、いなだに出口が見つかっていないのが現状である。 新たな政策が必要となっているこの過程(ポ-ランドでは産業政策、国内産業保護政策として認識されている)の分析を、私有化政策と合理的経営主体の形成問題を中心に二つの学会(社会主義経営学会、日本経営学会)で報告を行ない二つの論文にまとめた。また、市場経済化を軸とする経済制転換政策全般の分析を行なって、11月発表の論文(大阪経済法科大学法学研究所紀要)にまとめた。さらに第2の課題とかかわって、体制転換にいたらざるを得なかった過程とその理論的背景を「市場と計画ー社会主義の到達点」として経済理論学会で報告を行ない論文として提出した。 以上のように、(1)と(2)の課題とも分析を深めることができたが、余りにも現実の変化が激しく研究成果をアカデミックな単行本としてまとめることは、'92年度にもちこさざるを得なかった。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)