Project/Area Number |
03640040
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
代数学・幾何学
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
向井 茂 名古屋大学, 理学部, 教授 (80115641)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内藤 久資 名古屋大学, 理学部, 助手 (40211411)
寺西 鎮男 名古屋大学, 理学部, 講師 (20115603)
谷川 好男 名古屋大学, 理学部, 講師 (50109261)
浪川 幸彦 名古屋大学, 理学部, 助教授 (20022676)
砂田 利一 東京大学, 理学部, 教授 (20022741)
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Project Period (FY) |
1991
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1991: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | 代数幾何学 / モジュライ / ベクトル束 / リ-マン面 / ファノ多様体 / K3曲面 / カラビ-ヤオ多様体 / 対称空間 |
Research Abstract |
今年度は主にコンパクトRiemann面上のベクトル束とそれによるRiemann面のGrassmann埋込について研究し、将来の研究の基礎を固めた。 コンパクトRiemann面の標準環を 1)種数9以下の場合 と 2)種数10,12で曲線がK3曲面上にのっている場合 に等質空間を使って完全に分類したのが1年間の主な結果である。K3曲面上のベクトル束を使って得られている3次元非特異Fano多様体の新分類はこれらにより、Gorenstein標準特異点まで許したFano多様体の分類に一般化できるメドがつき、3次元Fano多様体のモジュライ空間のコンパクト化を調べる準備が整った。 結果1)では3つのコンパクトHermite対称空間(10次元スピノル多様体、8次元Grassmann多様体、および、6次元symplectic Grassmann多様体)の射影幾何的性質を多く必要とした。そこで得られた結果の多くはより一般の対称空間に対して成立し、等質空間の幾何に関して将来発展させるべき方向が見いだされた。 3次元Fano多様体の新分類は、その上のベクトル束で自明な変形しかないものを使って行われるが、自明でない変形を許す場合にそのモジュライ空間がどうなるかについても研究した。最もよく分かったのは4次元射影空間内の3次超曲面X Pの場合で、c_1(X)=c_1(X),c_2(E)=2なるX上の階数2の安定ベクトル束のモジュライ空間のコンパクト化を決定することができた。また、3次元CalabiーYau多様体上のベクトル束について幾つかの例を調べた。 研究計画には書かなかったが、del Pezzo曲面のHilbert安定性とEinsteinーKahler計量との関係についての満渕氏との共同研究に進展があり、Fano多様体のモジュライの研究に新しい展望が開けている。 以上、1年間の研究業績と今後の研究の見通しについて述べた。
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