Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉村 善一 大阪市立大学, 理学部, 助教授 (70047330)
池上 輝男 大阪市立大学, 理学部, 教授 (90046889)
荒木 捷朗 大阪市立大学, 理学部, 教授 (80046888)
金信 泰造 大阪市立大学, 理学部, 助教授 (00152819)
田尾 鶉三 大阪市立大学, 理学部, 教授 (40046876)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1991: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Research Abstract |
量子・統計力学との関連,トポロジ-との関連,関数論(特に,双曲的多様体)との関連,に力点を置いて,結び目理論を研究した。 量子・統計力学との関連では,量子場や共形場の理論を使って構成される3次元多様体の位相不変量であるヴィッテン不変量について研究された。結び目理論において知られているミュ-テ-ションという操作の多様体版であるミュ-テ-ションによって,このヴィッテン不変量は不変になることが示された。また,3次元多様体の位相的イミテ-ションによりヴィッテン不変量はどの程変わるかについても明らかになった。。3次元多様体の絡まり数に付随して構成されるヴィッテン不変量に類似した不変量を新たに導入することにより,統計力学的モデルから得られている種々の3次元多様体不変量との関連が明らかにされた。 トポロジ-との関連においては,(統計力学との関連も指摘されている)カウフマン多項式について,その多項式次数と種数の関係が,アレクサンダ-多項式と種数の関係とは著しく異なることを二橋絡み目の研究を行うことで明らかになった。 関数論(時に双曲的多様体)との関連においては,与えられた任意の絡み目の概同型イミテ-ションであるような絡み目の中に,(統計力学と関連している)スケイン多項式が同じで,かつ同じ体積をもつような双曲的絡み目が任意有限個存在することが明らかになった。 以上述べたのは古典的結び目理論(3次元空間内の絡み目)とその関連についてであるが,他にも2次元結び目(4次元空間内の曲面)についても,無限巡回被覆空間のホモロジ-を用いて,曲面の種数と1次元アレクサンダ-加群とが関係することも明らかになった。
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