Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中西 襄 京都大学, 数理解析研究所, 教授 (30027362)
小嶋 泉 京都大学, 数理解析研究所, 助教授 (60150322)
河合 隆裕 京都大学, 数理解析研究所, 教授 (20027379)
三輪 哲二 京都大学, 数理解析研究所, 助教授 (10027386)
泉 正己 京都大学, 数理解析研究所, 助手 (80232362)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1991: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Research Abstract |
荒木不二洋は作用素環論の観点から,研究課題作用素の部分環とその応用の研究を進め,スピン格子系の量子統計力学についてのXY模型に関し,平衝状態への回帰と基底状態の一意性・非一意性の関係について,CareyーHumeの論文の生張に反例を与えた。泉正己は作用素環論の観点から研究を進め,作用素環の部分環の分類を親の作用素環の自己準同形の像としてとらえ,自己準同形の既存分解に関する融合律を量子場の公理論で開発され,Longoによって作用素環論に適用された方法により解析をし,部分環の分類について様々の結果を得た。すなわちCoxeter図形がE_7およびD_<2n+1>の分類環の非存性を証明し,III_1型AFD環について指数3の部分環を完全に分類し,また指数3の部分環が,指数2の部分環についてのGoldmanの構造定理と同様の構造定理に反例されることを示し,またD^<(1)>_n型の主グラフをもつ部分環についての分類を与えて,Ocneannの主張よりももっと多い種類の部分環があることを示した。これらの結果はこのトピックスについて世界の最先端に位置する重要な結果である。 三輪哲二は伊達悦朗,神保道夫,三木敬と共同でChiral Potts模型の一般化に成功した。河合隆裕はBenderとWuにより予想された非調和振動子の永年方程式の具体形の意味を明確にするとともに,WKB解析に関するVarusの理論を用いてそれを正当化するのに成功した。このふたつの研究は代数解析の観点の研究であるとともに,三輪等の研究は可解格子模型の観点の研究でもある。 小嶋泉は量子力学系におけるエントロピ-生成と非平衝定常性に関する成果をあげ,中西襄は阿部光雄と共同で2次元量子重力場について正確な供系作用素解を与えるのに成功した。これらは場の量子論の観点からの研究である。
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