Project/Area Number |
03640210
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
谷口 礼偉 三重大学, 教育学部, 助教授 (40157970)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石谷 寛 三重大学, 教育学部, 教授 (80030790)
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Project Period (FY) |
1991
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
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Keywords | 無限粒子系 / 確率過程 / エントロピ- / カノニカルギブス測度 |
Research Abstract |
無限個の粒子が運動する系の解析学的立場による研究にあっては時間軸パラメ-タが連続にとられることが多いが、本研究では離散時間パラメ-タの無限個の粒のなす確率過程を考察した。具体的には、1次元格子上の相互作用を有する離散時間無限粒子排他過程について確率論的見地からの解析を行った。 連続時間排他過程については既に研究代表者等により、相対エントロピ-の単調性を利用する手法が有効であることが調べられている。しかしながら、離散時間の場合には無限個の粒子が同時に動くため上記の手法を直ちに適用出来ないことが分る。また、有限区間内における相対エントロピ-の単調性を計算するにあたっても、常に境界における粒子の出入りの運動があるため、外部からの影響が無い部分を分離してのエントロピ-の評価が不可能であることも分る。このため本研究では2つの数学的モデルを考えた。第一のモデルは、排他過程を粒子の交換過程と見たときに、その粒子の交換確率が境界の外側の粒子の影響を受けないように見なせるもの、第二のモデルはそうではないものである。 第一のモデルについては、連続時間のものとは異なるエントロピ-解析の手法を用いることにより、その定常状態を記述する確率測度の全体は、最近接ポテンシャルを有するカノニカルギブス測度の全体であるという結果を得た。第二のモデルについては、現時点では、境界の外側の粒子からの影響を分離するのに手間取っており、数値計算による不等式の評価を繰り返しているが、パ-ソナルコンピュ-タの計算速度の限界が感じられ、自由に使用できるワ-クステ-ション等の高速計算機が必要となっている。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)