Project/Area Number |
03640399
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
物理化学一般
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
近藤 保 東京大学, 理学部, 教授 (10011610)
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Project Period (FY) |
1991
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1991: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 高励起リュ-ドベリ原子 / 電子付着 / クラスタ- / クラスタ-内重合反応 / アクリロニトリル / アクリレ-ト |
Research Abstract |
アクリロニトリルおよびその誘導体から構成されるのクラスタ-を作り、高励起リュ-ドベリ状態にあるクリプトン原子Kr^<**>と衝突させた。生成するクラスタ-負イオンを、質量分析したのち検出した。これらクラスタ-負イオンのスペクトルを解析し、電子付着過程でクラスタ-構成分子がお互に重合すると思われる結果を得た。以下にその結果を箇条書にして示す。 (1)アクリロニトリル(AN)クラスタ-に電子を付着させると、クラスタ-負イオン[(AN)_n-X]^-(X=H,H_2,HCN)が生成する。特に、n=3k(k=1,2,・・・)のとき、これらのイオンの強度が大きくなるという事実が見出された。このような結果を解析することにより、ANクラスタ-中で3個のAN分子が重合して、トリシアノシクロヘキサンのアニオンラジカルが生成しているとして結果を解釈した。また、[(AN)_n-X]_-はこのような安定3量体を単位として構成されていると推定される。 (2)クロロアクリロニトリル(CAN)、メチルアクリロニトリル(MAN)のクラスタ-についても(1)と同様な方法でクラスタ-負イオンを生成し、それらイオンを質量分析した。CANクラスタ-から[(CAN)_n-HCl]^-が、MANクラスタ-から[(MAN)_n-HCl]_-がそれぞれ生成する反応過程が存在する。これらのイオン中でも、構成分子が重合している可能性がある。例えば、[(CAN)_3-3HCl]_-は3個のCAN分子が重合して生成したトリシアノベンゼンのアニオンラジカルであると推定される。これらのクラスタ-以外にも、メチルアクリレ-トおよびメチルメタアクリレ-トクラスタ-に対する電子付着の実験を試みた。メチルアクリレ-ト5量体負イオンが特に安定であるという結果を得た。この5量体もクラスタ-内重合反応によって生成したものと考えられる。
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Report
(1 results)
Research Products
(17 results)