Project/Area Number |
03640410
|
Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
物理化学一般
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
関 一彦 名古屋大学, 理学部・化学科, 教授 (80124220)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
太田 俊明 広島大学, 理学部・物性学科, 教授 (80011675)
|
Project Period (FY) |
1991
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
|
Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1991: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
|
Keywords | 有機 / 無機界面 / 電子構造 / 仕事関数 / ケルビン法 / 紫外光電子分光 / 銀塩写真 / 分光増感 / 界面 |
Research Abstract |
本研究の目的は、近年、色素増感、有機太陽電池、分子エレクトロニクスなど種々の分野で重要性を増している有機統膜と他の個体との界面における電子構造について、これまで我々が用いてきた紫外光電子分光法に加えてケルビン法による仕事関数測定装置を開発し、同一試料についての測定を行うことにより、より詳しい実験的知見を得ようというものである。このため、まずピエゾ素子で駆動するケルビン法装置を作製し、これを既存の光電子分光器に組み込んだ。また、本科件費により購入したロックインアンプを用いてネガテイブ・フィ-ドバックにより自動的に接触電位差を補償する電位を発生する回路を作製した。この装置についてグラファイト、ナフタセン、テトラシアノキノジメタンなどを用いて動物確認、調整を行った。つぎに本来の目的である、電子機能的に興味ある有機/奥機界面として、銀塩写真において重要な分光増感系のモデルとなる、塩化銀/メロシアニン界面について調べた。具体的には、銀基板上にまず塩化銀を蒸着し、ついでメロシアニン色素を少量ずつ蒸着して試料とした。この際、本研究費で購入した膜厚計を用いて膜厚を精密に制御した。各膜厚において、まず暗時にケルビン法で仕事関数を測定し、ついで紫外光電子スペクトルを測定して、両者から界面の電子構造を決定した。この系や関連する臭化銀/メロシアニン系については、紫外光電子分光測定から、分光増感特性と良く対応する結果が得られていたが、光電子分光測定における光照射の影響が十分に分かっていなかった。今回の測定の結果、ケルビン法と紫外光電子分光の結果は良く一致し、光の影響は無視できることがわかった。このように2つの測定手段を組み合わせると、従来よりも格段に信頼度の高い界面電子構造の決定が行えることが分かったので、今後本装置を用いて他の興味ある界面電子構造の決定を行っていきたい。
|
Report
(1 results)
Research Products
(2 results)